PCI DSSとは
PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)は、クレジットカード会員の情報を保護するために、国際ペイメントブランド5社(Visa、Mastercard、JCB、American Express、Discover)が共同で策定した、クレジットカード業界におけるグローバルセキュリティ基準(国際基準)です。
PCI DSSの目的
PCI DSSは、クレジットカード会員のカード情報や取引情報を安全に保護することを目的としています。具体的には、以下のことを実現するために策定されています。
- クレジットカード情報の盗難や不正利用の防止
- クレジットカード取引の安全性の確保
- 消費者の信頼性の維持
PCI DSSの対象
PCI DSSは、クレジットカード会員のカード情報や取引情報を保存、処理、伝送するすべての組織が対象となります。具体的には、以下のような事業者が含まれます。
- クレジットカード会社
- クレジットカード加盟店
- 決済代行業者
- データセンター
PCI DSSの要件
PCI DSSは、12の主要な要件と、それらを達成するための多数のサブ要件から構成されています。主要な要件は、以下の通りです。
- ファイアウォールの設置と維持
- システムパスワードとセキュリティパラメータの変更
- 保存されたカード会員データの保護
- カード会員データの暗号化された伝送
- ウイルス対策ソフトウェアの利用と定期的な更新
- システムとアプリケーションの安全な開発と維持
- カード会員データへのアクセス制限
- 各コンピュータユーザーへの固有IDの割り当て
- カード会員データへの物理的なアクセス制限
- ネットワークとカード会員データへのアクセスの定期的な監視とログ記録
- セキュリティシステムとプロセスの定期的なテスト
- 情報セキュリティポリシーの維持
PCI DSSへの準拠
PCI DSSへの準拠は、クレジットカード取引を行う上で非常に重要です。準拠していない場合、以下のようなリスクが発生する可能性があります。
- クレジットカード情報の漏洩
- 顧客からの信頼喪失
- 損害賠償請求
- 罰金や制裁金
PCI DSSへの準拠状況は、事業者の規模や取引量に応じて、認定された審査機関による評価を受ける必要があります。
PCI DSSは、クレジットカード情報を保護するための国際的なセキュリティ基準であり、クレジットカード取引を行うすべての事業者が準拠する必要があります。PCI DSSへの準拠は、顧客の信頼を維持し、安全なクレジットカード取引を実現するために不可欠です。。
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