販売管理システムのリプレースのメリットと確認すべきポイント
既存の販売管理システムに課題を感じ、リプレースを検討している企業担当者様も多いのではないでしょうか?
前回は「販売管理システムのリプレースの際に注意すべきポイント」と題し、販売管理システムの基本となる機能を中心にご紹介しました。
今回は、”販売管理システムのリプレースによって得られるメリット”と、”リプレースを成功させるために注意すべきポイント”についてご紹介していきます。
販売管理システムのリプレースのメリット
老朽化や機能不足を感じている既存システムをリプレースすることで企業が得られるメリットについて、簡単にまとめてみました。
1.業務効率化による時間短縮
- 業務プロセスの自動化: 受注処理、請求書発行、在庫管理など、これまで手作業で行っていた業務を自動化することで、担当者の負担を軽減し、業務効率を大幅に向上させることができます。
- 情報の一元管理: 顧客情報、商品情報、売上情報など、様々な情報を一元管理することで、情報共有の効率化、検索時間の短縮、データ入力の重複排除などが実現できます。
- 部門間連携の強化: 販売部門、経理部門、物流部門など、関連部門間で情報をスムーズに共有することで連携を強化し、業務プロセス全体の効率化を図り、リードタイムを短縮できます。
2.コスト削減による利益向上
- 人件費削減: 業務効率化により、人材をより付加価値の高い業務に配置することができ、人件費の削減に繋がります。
- 在庫管理の最適化: 適切な在庫管理を行うことで、過剰な在庫を抱えるリスクを減らし、在庫コストを削減できます。
- 不良在庫の削減: 販売状況をリアルタイムに把握することで、売れ筋商品、死に筋商品を分析し、不良在庫の発生を抑制することができます。
- 事務処理コスト削減: 請求書発行、入金管理などの自動化により、事務処理コストを削減できます。
- システム運用コスト削減: クラウド型システムの導入により、サーバーなどのハードウェア費用やシステム保守費用を削減できます。
3.売上向上への貢献
- 営業活動の可視化: 営業担当者ごとの売上実績、顧客別の売上状況などを可視化することで、営業活動の進捗状況を把握し、的確な営業戦略を立案することができます。
- 顧客ターゲティング: 顧客情報を分析し、ニーズに合った商品やサービスを提案することで、成約率向上に繋げることができます。
- アップセル・クロスセル: 顧客の購買履歴を分析し、関連商品の提案や上位商品の提案など、アップセル・クロスセルを促進することができます。
- キャンペーン管理: 効率的なキャンペーン企画・実行を支援することで、売上向上に貢献します。
4.顧客満足度向上
- 迅速な対応: 顧客からの問い合わせに迅速に対応することで、顧客満足度を高めることができます。
- 的確な情報提供: 顧客が必要とする情報を的確に提供することで、顧客の信頼を得ることができます。
- パーソナライズされたサービス: 顧客のニーズに合わせたサービスを提供することで、顧客満足度を高めることができます。
- オムニチャネル対応: Webサイト、実店舗、モバイルアプリなど、複数のチャネルを連携させることで、顧客にシームレスな購買体験を提供し、顧客満足度を高めます。
5.最新技術の活用
- AI(人工知能): AIを活用した需要予測、在庫最適化、顧客分析などにより、業務効率化や売上向上に貢献します。
- IoT: IoTを活用した在庫管理、物流管理などにより、リアルタイムな情報収集と業務自動化を実現します。
- モバイル対応: スマートフォンやタブレット端末に対応することで、場所を選ばずに業務を行うことができます。
6.経営判断の迅速化
- リアルタイムなデータ分析: 売上状況、在庫状況、顧客動向などをリアルタイムに分析することで、現状を正確に把握し、迅速な経営判断を行うことができます。
- 精度の高い経営計画: 過去のデータや市場トレンドを分析することで、より精度の高い経営計画を策定することができます。
- 問題点の早期発見: 売上低迷、在庫過多などの問題点を早期に発見し、迅速な対策を講じることができます。
- ダッシュボード: 重要な経営指標を視覚的に表示することで、経営状況をリアルタイムに把握し、迅速な意思決定を支援します。
リプレース検討の際に確認すべきポイント
では、次に販売管理システムのリプレースを成功させるための基本的なポイントについてご紹介します。
販売管理システムのリプレースでは、自社の課題の明確化や事業計画等から近い将来必要となる機能等について注意深く確認することが重要になります。
1.自社の課題を明確にする
- 現状分析: 現状のシステムにおける問題点、課題を洗い出し、可視化しなければなりません。これは最も従業な作業のひとつとも言える作業です。
- 要望の整理: 各部門の担当者から、新システムに求める機能や要望をヒアリングし、整理しましょう。
- 目標設定: リプレースによって達成したい目標を明確に設定します。具体的な目標を設定することで、販売管理システムの開発方針が明確になります。
2.必要な機能を洗い出す
- 必須機能: 業務遂行に不可欠な機能を明確化します。これはベンダーがシステム開発を行う際に行う要件定義の時に必要になります。
- オプション機能: 業務効率化や売上向上に繋がる機能を検討し、具体的にどような機能が必要なのかを確認します。技術的な見解が必要な場合には、システムの専門家を検討会に入れることで、オプションとして検討している機能の実現化を検討し進めます。
- 将来性: 予算の制約もありますのでなかなか実現することは難しい側面もありますが、将来的な事業拡大や業務の変化に対応できる柔軟性を持ったシステムを検討しましょう。
3.予算を設定する
- 初期費用: システム導入費用、初期設定費用、データ移行費用などを考慮します。
- 運用費用: 月額利用料、保守費用、サポート費用などを考慮します。
- ランニングコスト: 運用開始後のランニングコストを把握し、予算内に収まるか確認します。
4.導入スケジュールを立てる
- 全体スケジュール: システム選定から導入、運用開始までの全体スケジュールを策定します。
- 各工程のスケジュール: 要件定義、システム設計、開発、テスト、データ移行など、各工程のスケジュールを詳細に計画します。
- 余裕を持ったスケジュール: 予期せぬトラブル発生などを考慮し、余裕を持ったスケジュールを設定することが重要です。
販売管理システムのリプレースは、企業にとって大きな投資となります。
上記のポイントを踏まえ、慎重に検討を進めることで、リプレースを成功させ、企業の成長を加速させることができるでしょう。
次回は、販売管理システムの種類、導入プロセスなどについてのご紹介を予定しています。
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この記事を書いた人
株式会社APPSWINGBY マーケティング
APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。
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監修
株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一
動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。