コレオグラフィーSagaとは

コレオグラフィーSagaとは、マイクロサービスアーキテクチャにおいて、複数のサービスにまたがるトランザクションの一貫性を保つためのデザインパターンの一つです。特に、各サービスが互いに独立して動作し、中央集権的な制御がない分散システムで有用です。

コレオグラフィーSagaは、マイクロサービスアーキテクチャにおいて、分散トランザクションの一貫性を保つための有効な手段です。中央集権的な制御がないため、システムの柔軟性やスケーラビリティを高めることができますが、エラー処理や可視性の確保など、注意すべき点もあります。

コレオグラフィーSagaの特徴

  • 分散制御: 各サービスは、他のサービスからのイベントを購読し、それに応じて自身のトランザクションを実行します。中央のオーケストレーターが存在せず、各サービスが自律的に動作します。
  • イベント駆動: サービス間の通信は、イベントの発行と購読を通じて行われます。あるサービスがトランザクションの一部を完了すると、イベントを発行し、それを購読している他のサービスが次の処理を実行します。
  • 補償トランザクション: あるサービスでエラーが発生した場合、それ以前に実行されたトランザクションをキャンセルするための補償トランザクションが実行されます。これにより、データの一貫性を保ちます。

コレオグラフィーSagaのメリットとデメリット

メリット
  1. 疎結合: 各サービスは、他のサービスの実装の詳細を知る必要がなく、疎結合な関係を維持できます。これにより、システムの柔軟性や拡張性が高まります。
  2. シンプルさ: 中央のオーケストレーターが不要なため、システム全体の構造がシンプルになります。
  3. スケーラビリティ: 各サービスが独立して動作するため、個別にスケーリングすることができます。
デメリット
  • 複雑なエラー処理: 複数のサービスにまたがるトランザクションのエラー処理は複雑になりがちです。各サービスが適切な補償トランザクションを実装する必要があります。
  • 可視性の低下: 中央の制御がないため、トランザクション全体の進捗状況を把握することが難しくなります。

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