リプラットフォームとは
システムの更改やクラウド移行において、既存システムを新しいプラットフォームに移行する手法は多岐に渡ります。その中で、リプラットフォームは、アプリケーションに最小限の変更を加えつつ、基盤となるプラットフォームを新しい環境に移行する手法です。
リプラットフォームは、AWSが提唱するクラウド移行戦略パターン「7つのR」の一つとして知られています。この手法では、アプリケーションのコードを大幅に書き換えることなく、OSやミドルウェア、データベースなどを最新のものに置き換えたり、クラウドサービスのマネージドサービスを活用したりすることで、システムのモダナイゼーションを図ります。
リプラットフォームの特徴
- アプリケーションへの変更を最小限に抑える: リフト&シフト(リホスト)と異なり、OSやミドルウェアなどを変更しますが、アプリケーションのコード自体への変更は最小限に抑えます。
- クラウドサービスの活用: クラウド環境へ移行する場合、データベースやメッセージキューなどのミドルウェアをクラウドサービスのマネージドサービスに置き換えることで、運用管理の負荷を軽減できます。
- 最新技術の導入: 最新のOSやミドルウェアに置き換えることで、セキュリティやパフォーマンスを向上させ、最新技術を活用できる基盤を構築できます。
- 段階的な移行: アプリケーション全体を一度に移行するのではなく、段階的に移行を進めることができます。
リプラットフォームのメリット
- 移行コストの抑制: アプリケーションの大幅な改修が不要なため、リファクタリングやリプレイスに比べて移行コストを抑制できます。
- 移行期間の短縮: アプリケーションの改修に要する期間が短縮できるため、迅速な移行が可能です。
- リスクの低減: アプリケーションへの変更を最小限に抑えることで、移行に伴うリスクを低減できます。
- クラウドのメリットを享受: マネージドサービスを活用することで、クラウドのメリットを享受しやすくなります。
リプラットフォームのデメリット
- クラウドネイティブなメリットを十分に活かせない: アプリケーションのアーキテクチャを大きく変更しないため、クラウドネイティブなメリットを最大限に活かせない場合があります。
- 既存システムの制約を受ける: 既存システムのアーキテクチャや設計思想を引き継ぐため、最新のアーキテクチャや設計思想を取り入れることが難しい場合があります。
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