レベニューOpsとは

レベニューOpsとは

米国企業を中心に営業部門やマーケティング部門において、「レベニューOps」というキーワードが話題になっていますので、本記事ではレベニューOpsについて簡単にご紹介します。

レベニューOpsとは

レベニューOps(Revenue Operations)は、収益の最大化を目指す組織横断的な取り組み、アプローチのことです。従来の部門ごとの縦割り体制を打破し、営業、マーケティング、カスタマーサクセスなどの部門間の連携を強化することで、効率化と収益向上を同時に実現する取り組みのことをレベニューOpsやRev Opsと呼んでいます。


レベニューOpsの主な目的

レベニューOpsは収益の最大化を目指す組織横断的な取り組みやアプローチのことですが、レベニューOpsの具体的な主な目的は以下の通りです。

  • 収益成長の加速
  • 営業効率の向上
  • 顧客満足度の向上
  • データに基づいた意思決定の推進
  • 組織全体の連携強化

レベニューOpsの具体的な取り組み

1. データの統合と可視化

各部門のデータを一元的に収集・統合し、ダッシュボードなどで可視化します。これにより、全社的な収益状況を把握できるようになります。

企業においては、この作業がなかなか思うように進まないケースが多々発生するのですが、アクティブに社内調整を行うことで各部門のデータを一元的に集約します。

2. プロセスの自動化と最適化

リード、ナーチャリング、見積作成、注文処理などの業務プロセスを自動化・最適化することで、効率化を図ります。

私達は、これらの業務のほとんどを自動化することができますが、レベニューOpsを導入する企業内で働く人々の日々の業務習慣を変えることはなかなかできるものではありません。プロセスの自動化を導入し、業務の最適化を行う為には、経営トップの決断、経営トップや経営層の理解や協力が必要になります。

プロセスの自動化と最適化のポイント

  • 各部門で蓄積されたデータを統合・分析し、収益に影響を与える要因の特定
  • 各部門の業務プロセスを可視化し、無駄や重複を排除
  • 効率化のためのツールやシステムの開発
  • 各部門の担当者向けに、レベニューOpsに関する研修を実施
  • AIによるデータ分析やコミュニケーションスキルなどのスキルアップを支援

3. 予測分析の活用

過去のデータから収益予測モデルを構築し、将来の収益を予測します。将来の収益予測についてはAIをサポートに入れることが可能です。これに基づいて戦略を立案できます。

4. 部門間の連携強化

営業、マーケティング、サービスなど関連部門の連携を密にすることで、お客様への対応の一貫性を高めます。

5. 組織・文化の変革

データ主導の意思決定を企業文化に根付かせ、組織能力の向上を図ります。

レベニューOps導入のポイント

1. 経営層のコミットメント

前述しましたが、レベニューOpsを成功させるためには、経営トップや経営層のコミットメント、そして協力が不可欠です。

2. 各部門の協力

組織横断的な取り組みであるため、各部門の協力も必要になります。しっかりと、レベニューOpsや目的について各部門への説明会を開くなど理解を進めることが重要です。

3. データ分析基盤の整備

データ分析に基づいた意思決定を行うためのデータ分析基盤を整備することも、レベニューOpsを実現する為には必要です。

4. 人材育成

最後に人材育成ですが、レベニューOps導入後、レベニューOpsを推進していくためのスキルを持つ人材を育成しなければいけません。レベニューOps導入後のよくある失敗の事例として、せっかく導入した最先端の取り組みも、推進していくためのスキルを持つ人材を育成しなかったことにより、過去の日々の習慣に戻っていくケースが発生します。

まとめ

レベニューOpsを実現するためには、経営層のコミットメントからデータ統合基盤の構築、BIやプロセス自動化ツールの活用などが必要となります。また、営業、マーケティング、サービスなど幅広い領域の改革が求められるため、導入には相応の準備が必要ということを念頭にレベニューOps導入プロジェクトを進めていくことが重要になります。

この記事を書いた人

株式会社APPSWINGBY

株式会社APPSWINGBY マーケティング

APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。

ご支援業種

情報・通信、医療、製造、金融(銀行・証券・保険・決済)、メディア、流通・EC・運輸 など多数

監修

APPSWINGBY CTO川嶋秀一

株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一

動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。