データベースクエリとは
データベースクエリ(Database Query)とは、データベースから情報を取得、操作、または定義するために用いられる命令文のこと。
データベースクエリ(Database Query)は、データベース管理システム(DBMS)に対して、データベースから情報を取得、操作(追加、更新、削除)、またはデータベースの構造を定義するために用いられる命令文です。これは、特定の形式(多くの場合、SQL: Structured Query Language)で記述され、ユーザーやアプリケーションとデータベース間の主要なインタフェースとして機能します。
データベースクエリ の基本的な概念
データベースクエリは、ユーザーが知りたい情報や行いたい操作をデータベースに伝えるための「質問」または「指示」のようなものです。DBMSはこのクエリを解釈し、適切な処理を実行して結果を返します。
主要な概念は以下の通りです。
- データ操作言語(DML: Data Manipulation Language): データベース内のデータを操作するためのクエリ。最も頻繁に用いられるクエリの種類です。
- SELECT: データベースからデータを取得します。特定の条件に合致する行や、特定の列のデータを抽出する際に使用されます。
- INSERT: データベースに新しいデータを追加します。
- UPDATE: データベース内の既存のデータを更新します。
- DELETE: データベースからデータを削除します。
- データ定義言語(DDL: Data Definition Language): データベースの構造(スキーマ)を定義、変更、削除するためのクエリ。
- CREATE: データベース、テーブル、ビュー、インデックスなどのデータベースオブジェクトを作成します。
- ALTER: 既存のデータベースオブジェクトの構造を変更します。
- DROP: データベースオブジェクトを削除します。
- データ制御言語(DCL: Data Control Language): データベースへのアクセス権限を管理するためのクエリ。
- GRANT: ユーザーやロールに特定の権限を付与します。
- REVOKE: ユーザーやロールから権限を剥奪します。
- トランザクション制御言語(TCL: Transaction Control Language): トランザクション(一連のデータベース操作の論理的な単位)を管理するためのクエリ。
- COMMIT: トランザクション内の全ての変更をデータベースに永続化します。
- ROLLBACK: トランザクション内の全ての変更を取り消し、元の状態に戻します。
データベースクエリ の例(SQL)
以下に、最も一般的なデータベースクエリ言語であるSQL(Structured Query Language)を用いたDMLクエリの具体例を挙げます。
- データの取得(SELECT):
employees
テーブルから全ての従業員の名前と役職を取得するクエリ。 SQLSELECT name, position FROM employees;
products
テーブルから、価格が1000円を超える商品の名前と価格を取得するクエリ。 SQLSELECT product_name, price FROM products WHERE price > 1000;
複数のテーブルを結合してデータを取得するクエリ(例:orders
とcustomers
をcustomer_id
で結合)。 SQLSELECT o.order_id, c.customer_name FROM orders o JOIN customers c ON o.customer_id = c.customer_id;
- データの追加(INSERT):
employees
テーブルに新しい従業員の情報を追加するクエリ。 SQLINSERT INTO employees (name, position, department) VALUES ('田中', 'エンジニア', '開発部');
- データの更新(UPDATE):
employees
テーブルで、name
が ‘田中’ の従業員の役職を ‘シニアエンジニア’ に更新するクエリ。 SQLUPDATE employees SET position = 'シニアエンジニア' WHERE name = '田中';
- データの削除(DELETE):
products
テーブルから、product_id
が 101 の商品を削除するクエリ。 SQLDELETE FROM products WHERE product_id = 101;
データベースクエリ の実行と最適化
データベースクエリは、DBMSの「クエリエンジン」によって解析され、実行されます。効率的なクエリの記述は、データベースシステムの性能に大きく影響します。
- クエリ最適化(Query Optimization): DBMSの内部には、クエリを最も効率的に実行するための計画(実行計画)を生成する「クエリオプティマイザ」が存在します。オプティマイザは、インデックスの利用、結合順序の変更、フィルタリングの適用順序などを考慮して、最適な実行パスを決定します。
- インデックス(Index): テーブルの特定の列にインデックスを作成することで、データの検索速度を大幅に向上させることができます。インデックスは、書籍の索引のようなもので、目的のデータがどこにあるかを素早く見つける手助けをします。
- インデックスを利用した探索の時間計算量は、O(logn)(例:B-Treeインデックス)に改善される場合があります。
- クエリのパフォーマンスチューニング: データベース管理者は、
EXPLAIN
(または類似のコマンド)を使用してクエリの実行計画を確認し、非効率なクエリを特定して改善します。具体的には、インデックスの追加、クエリの書き換え、データベーススキーマの正規化・非正規化などが含まれます。
データベースクエリは、データベースから情報を取得、操作、またはデータベースの構造を定義するために用いられる命令文です。
データ操作言語(SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE)、データ定義言語(CREATE, ALTER, DROP)、データ制御言語(GRANT, REVOKE)、トランザクション制御言語(COMMIT, ROLLBACK)に分類され、SQLがその代表的な言語です。
クエリの効率的な実行は、DBMSのクエリオプティマイザやインデックスの利用に依存し、データベースの性能に直接影響します。したがって、データベースシステムを最大限に活用するためには、クエリの適切な記述と継続的なパフォーマンスチューニングが不可欠です。
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