レジストリとは

レジストリは、Windows OSにおいて、ハードウェアやソフトウェア、ユーザー設定など、システム全体に関する詳細な構成情報を一元的に管理するデータベースのことです。

レジストリの概要と役割

レジストリ(Registry)は、Windowsの動作に不可欠な中央集権的な設定情報のリポジトリです。

これは、システムがどのように機能するかを決定する、何百万もの設定項目を階層的なツリー構造で管理しています。

OSの起動、アプリケーションのインストールとアンインストール、デバイスドライバの動作、ユーザーのデスクトップ設定など、PC上のほぼすべての動作がレジストリに依存しています。レジストリがなければ、Windowsは正しく動作できません。

主な目的は、システムの設定を一元管理し、複雑な構成情報を効率的かつ安全に維持することです。これにより、OSやアプリケーションは必要な設定情報を素早く参照できます。

レジストリの構造

レジストリは、ファイルシステムと似た階層的な構造を持っています。ルートには、いくつかの主要なキー(Hive)が存在し、その下にサブキーや値が格納されます。

主要なルートキー

  • HKEY_CURRENT_USER: 現在ログインしているユーザー固有の設定情報(デスクトップの背景、アプリケーションの設定など)が格納されます。
  • HKEY_LOCAL_MACHINE: PCにインストールされているハードウェアやソフトウェアに関する、すべてのユーザーに共通する設定情報が格納されます。
  • HKEY_USERS: PCに存在するすべてのユーザーアカウントの設定情報が格納されます。
  • HKEY_CURRENT_CONFIG: PCの現在のハードウェアプロファイルに関する情報が格納されます。
  • HKEY_CLASSES_ROOT: ファイルの関連付け(例:.txtファイルを開くアプリケーション)やOLE(Object Linking and Embedding)オブジェクトに関する情報が格納されます。

これらのキーの下には、さらにサブキーが枝分かれして、特定のアプリケーションやデバイスの設定値(Value)が保存されています。

レジストリの編集と注意点

レジストリは、regedit.exeという専用のツール(レジストリエディタ)を使って手動で編集できます。しかし、安易な編集はシステムを不安定にさせたり、起動不能に陥らせたりする危険性があるため、細心の注意が必要です。

編集時の注意点

  • バックアップ: レジストリを編集する前には、必ずレジストリ全体または変更するキーのバックアップを取ることが強く推奨されます。
  • 専門知識: どのような変更がどのような影響を及ぼすかを理解している専門家以外は、安易にレジストリを編集すべきではありません。

多くのソフトウェアは、レジストリへのアクセスや変更を自動的に行うため、ユーザーが直接触れることは稀です。レジストリは、WindowsというOSの心臓部とも言える存在です。

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