分類問題とは

分類問題(ぶんるいもんだい)とは、機械学習における教師あり学習のタスクの一つであり、与えられたデータがどのカテゴリー(クラス)に属するかを予測する問題です。

例えば、画像に写っているものが犬か猫かを判定したり、メールがスパムメールかどうかを判定したりする問題が分類問題に該当します。

分類問題の種類

分類問題は、予測するカテゴリーの数によって、主に以下の2種類に分けられます。

  • 二値分類:
    • カテゴリーが2つである分類問題です。
    • 例:スパムメールの判定(スパム/非スパム)、病気の診断(陽性/陰性)
  • 多クラス分類:
    • カテゴリーが3つ以上である分類問題です。
    • 例:画像に写っている動物の分類(犬/猫/鳥)、手書き文字の認識(0~9)

分類問題の評価指標

分類問題の評価には、以下のような指標が用いられます。

  • 正解率(Accuracy):
    • 予測が正しかったデータの割合です。
    • データセット内のクラスの割合が偏っている場合には、適切な評価ができないことがあります。
  • 適合率(Precision): あるカテゴリーに分類されたデータのうち、実際にそのカテゴリーに属するデータの割合です。
  • 再現率(Recall): あるカテゴリーに属するデータのうち、正しくそのカテゴリーに分類されたデータの割合です。
  • F値(F1-score): 適合率と再現率の調和平均であり、両者のバランスを考慮した指標です。
  • AUC(Area Under the ROC Curve): ROC曲線(Receiver Operating Characteristic curve)の面積であり、二値分類の性能を評価するために用いられます。

分類問題のアルゴリズム

分類問題には、様々なアルゴリズムが用いられます。代表的なものをいくつか紹介します。

  • ロジスティック回帰: 線形モデルを用いて、二値分類を行うアルゴリズムです。
  • サポートベクターマシン(SVM): データを高次元空間に写像し、超平面で分離することで分類を行うアルゴリズムです。
  • 決定木: データを木の構造で表現し、条件分岐によって分類を行うアルゴリズムです。
  • ランダムフォレスト: 複数の決定木を組み合わせることで、高い分類性能を実現するアルゴリズムです。
  • ニューラルネットワーク: 人間の脳の神経回路を模倣したモデルであり、複雑な分類問題にも対応できます。

分類問題の応用例

分類問題は、様々な分野で応用されています。

  • 医療: 病気の診断、患者のリスク評価
  • 金融: 与信審査、不正検知
  • マーケティング: 顧客のセグメンテーション、購買予測
  • 自然言語処理: テキスト分類、感情分析
  • 画像認識: 物体の検出、画像の分類

分類問題は、機械学習において重要なタスクの一つであり、様々な分野で応用されています。適切なアルゴリズムと評価指標を選択することで、高精度な分類モデルを構築できます。

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