AIの実践的な活用法とビジネスプロセスの自動化による生産性向上

前回の記事では、”AIの基礎 AIの基本概念とビジネスへの適用性”と題して、AI・人工知能とは何なのか その基礎についてご紹介しました。今回は”AIの実践的な活用法”と題して、顧客サービスの向上とカスタマーエクスペリエンスの最適化にについてご紹介します。

AIの実践的な活用法

さっそくですが、これまで世の中に出回っているAIと呼ばれる様々なソフトウエアやサービスの活用法についてご紹介します。

パーソナライズドな対応

AIは膨大なデータを解析し、顧客の過去の行動や嗜好を理解します。これにより、個別のニーズに合わせたパーソナライズドなサービス提供が可能となり、顧客エクスペリエンスが向上します。

健康を管理する為のアプリ、アプリが収集したデータをAIが解析し、また、アプリの利用者の好きな食べ物や日々の行動などを理解した上で、食事や運動についてAIがアドバイスをしてくれるアプリなどが良い例でしょう。

予測的なサポート

AIはトレンドやパターンを予測する能力に優れています。これを利用して、顧客の問題を事前に検知し、プロアクティブにサポートを提供することで、カスタマーエクスペリエンスを向上させることができます。

会話型AIアシスタント

チャットボットや音声認識技術を活用した会話型AIアシスタントは、24/7対応可能で、顧客の質問に迅速かつ正確に応えることができます。これにより、リアルタイムでのコミュニケーションが実現し、顧客との関係を強化することができます。

問い合わせの自動処理

AIを活用することで、重複性の高い問い合わせやタスクを自動で処理することが可能です。これにより、日々顧客からの問い合わせやサポートに従事していたスタッフをより複雑で高度なコア業務に注力させることができます。

フィードバックの分析

AIは大量のフィードバックやレビューを分析し、製品やサービスへの改善点を抽出します。これにより、持続的な改善サイクルを構築し、顧客満足度を向上させることができます。

予測分析

予測分析は、データを活用して未来の出来事や傾向を予測する手法です。ビジネスにおいては、将来の需要予測や市場動向の分析に利用されます。

顧客行動の予測

AIは顧客の行動パターンを分析し、将来の行動を予測します。これに基づいてキャンペーンやプロモーションを最適化し、カスタマーの参加とカスタマーの興味や注目度を集めることができます。

オムニチャネル対応

AIは複数のチャネルでの顧客コミュニケーションを統合し、オムニチャネル対応を実現することが可能です。顧客は自分の選好に合わせて、ウェブ、モバイル、電話などを自由に切り替えながらサービスを受けることができるサービスの展開が可能になります。

ビジネスプロセスの自動化による生産性向上

人工知能(AI)の活用により、ビジネスプロセスの自動化が生産性向上のカギとなっています。数年前にはAIを活用した商品の不具合選別作業などでスマートファクトリ―が話題になりましたが、昨今では工場に限らず、人事や経理などの業務の他、営業やマーケティングなどの多くの分野でAIによるビジネスプロセスの自動化が進んでいます。

今後、AIに積極的に投資ができる大企業とAIによる自動化に対して、大きな投資が難しい中小企業との間で業務の自動化による生産性に更に大きな開きがでてくる可能性がある為、中小企業のAIによる自動化、生産性向上は今後の大きな課題になってくることでしょう。

では、さっそくAIによる”ビジネスプロセスの自動化”の例を見ていきましょう。

業務プロセスの自動化

AIは日常的かつ反復的な業務を自動で処理することができます。例えば、請求書の処理、データエントリー、および報告作成などの業務プロセスを自動化することで、従業員はより戦略的な業務に注力できます。

予測メンテナンス

製造業やサービス業において、AIは機器や設備の故障を予測し、メンテナンスの計画を最適化します。これにより、予定外の停止を最小限に抑え、生産性を向上させます。

カスタマーサポートの自動化

AI搭載のチャットボットや会話型インターフェースは、顧客からの問い合わせに迅速かつ的確に対応します。基本的な質問やサポートのリクエストを自動で処理することで、カスタマーサポートの効率が向上します。

決定支援システム

AIは膨大なデータから傾向を抽出し、意思決定をサポートします。経営陣が効果的かつ迅速な意思決定を行うための情報を提供し、ビジネスの方向性を最適化します。

予測分析ツール

将来のトレンドや需要を予測するためには、予測分析ツールが必要です。Scikit-learnやTensorFlowなどが機械学習アルゴリズムを提供しています。

プロセスの連携と効率化

AIは複数の業務プロセスを連携させ、シームレスかつ効率的な連携を実現します。異なる部門やプロセス間でのデータの受け渡しや連携において、生産性向上が期待できます。

顧客体験の向上

ビジネスプロセスの自動化により、顧客はよりスムーズで迅速なサービスを享受できます。注文処理やサービス提供などのプロセスが迅速かつ正確に実施されることで、顧客満足度が向上します。

柔軟性と拡張性

AIを活用したビジネスプロセスの自動化は、柔軟性と拡張性を提供します。変化するビジネスニーズに迅速に対応でき、新たなプロセスの自動化も容易に導入できます。

前回の記事「AIの基礎 AIの基本概念とビジネスへの適用性」はこちらからお読み頂けます。

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この記事を書いた人

株式会社APPSWINGBY

株式会社APPSWINGBY マーケティング

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監修

APPSWINGBY CTO川嶋秀一

株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一

動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。