トライ木とは

トライ木(Trie)とは、文字列を効率的に検索・格納するためのデータ構造です。プレフィックス木(Prefix Tree)や基数木(Radix Tree)とも呼ばれます。トライ木は、文字列の各文字をノードとして木構造で表現し、共通の接頭辞(プレフィックス)を持つ文字列を共有することで、メモリ使用量の削減と高速な検索を実現します。

トライ木の構造

トライ木は、以下のような構造を持ちます。

  • 根ノード: 空の文字列を表します。
  • 子ノード: 各ノードは、次の文字に対応する子ノードを持ちます。
  • 終端ノード: 文字列の終端を表すノードには、終端を示すフラグや、文字列に関連付けられた値を格納します。

例えば、「apple」、「application」、「apply」という3つの文字列をトライ木で表現すると、以下のようになります。

        (root)
       /   \
      a     ...
     /
    p
   / \
  p   p
 /     \
l       l
|       y
e       |
        i
        |
        c
        |
        a
        |
        t
        |
        i
        |
        o
        |
        n

トライ木の特徴

  • 高速な検索: 文字列の検索は、文字列の長さに比例する時間で実行できます。
  • 接頭辞検索: 特定の接頭辞を持つ文字列を効率的に検索できます。
  • メモリ効率: 共通の接頭辞を共有することで、メモリ使用量を削減できます。

トライ木の応用例

トライ木は、様々な分野で応用されています。

  • 辞書検索: 単語の検索やオートコンプリート機能に利用されます。
  • スペルチェック: 単語のスペルミスを検出し、修正候補を提示するために利用されます。
  • IPルーティング: IPアドレスのルーティングテーブルを格納するために利用されます。
  • データベースのインデックス: 文字列型のデータを効率的に検索するために利用されます。

トライ木の実装

トライ木は、プログラミング言語によって様々な方法で実装できます。一般的には、ノードをクラスや構造体で表現し、子ノードへのポインタや参照を格納します。

トライ木は、文字列処理において非常に有用なデータ構造です。高速な検索とメモリ効率の良さから、様々な分野で活用されています。

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