ネオコグニトロンとは
ネオコグニトロン(Neocognitron)とは、1980年に福島邦彦博士によって発表された、パターン認識を行うための階層型ニューラルネットワークモデルです。視覚野の神経細胞の働きを模倣し、位置ずれや変形に強いパターン認識能力を持つことが特徴です。現代の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の原型となった重要なモデルとして知られています。
ネオコグニトロンの構造
ネオコグニトロンは、複数の層が階層的に接続された構造を持ちます。各層は、S細胞(単純型細胞)とC細胞(複雑型細胞)と呼ばれる2種類の細胞から構成されます。
- S細胞層:
- 入力パターンから特徴を抽出する役割を持ちます。
- 特定のパターンに選択的に反応し、位置ずれに対して敏感です。
- C細胞層:
- S細胞層で抽出された特徴の位置ずれを吸収する役割を持ちます。
- S細胞層の出力を統合し、位置ずれに対して不変な特徴を抽出します。
S細胞層とC細胞層が交互に配置された階層構造により、ネオコグニトロンは、入力パターンの位置ずれや変形に対して頑健な特徴抽出を実現します。
ネオコグニトロンの学習
ネオコグニトロンは、教師なし学習によって学習を行います。学習時には、入力パターンを提示し、S細胞とC細胞の結合荷重を自動的に調整します。これにより、ネオコグニトロンは、入力パターンから特徴を自動的に学習し、パターン認識能力を獲得します。
ネオコグニトロンの特徴
- 位置ずれ不変性: 入力パターンの位置ずれや変形に対して、高い認識能力を持ちます。
- 階層的特徴抽出: 複数の層を通して、段階的に特徴を抽出することで、複雑なパターン認識を実現します。
- 教師なし学習: 教師信号を必要としないため、大量の教師データを用意する必要がありません。
ネオコグニトロンの応用例
ネオコグニトロンは、主に手書き文字認識などのパターン認識タスクに応用されました。現代では、CNNが主流となり、ネオコグニトロンが直接利用される機会は少なくなりましたが、その概念はCNNの発展に大きく貢献しています。
ネオコグニトロンは、現代の深層学習の基礎を築いた重要なモデルの一つです。その位置ずれ不変性や階層的特徴抽出の概念は、CNNをはじめとする現代のパターン認識技術に深く根付いています。
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