ユーザビリティとは

ユーザビリティは、製品やサービスが、特定の目的を達成するために、ユーザーにとってどれだけ効率的、効果的、そして満足のいくものであるかを示す評価基準のことです。

ユーザビリティの概要と目的

ユーザビリティ(Usability)は、単に「使いやすさ」と訳されることが多いですが、その概念はより多面的です。

国際規格ISO 9241-11では、特定の利用状況において、特定のユーザーが特定の目標を達成するために、製品がどれだけ効果的(Effectiveness)、効率的(Efficiency)、そして満足度(Satisfaction)をもたらすかを定義しています。

これは、製品の機能そのものだけでなく、ユーザーがその機能を利用する際の体験の質を重視します。

主な目的は、ユーザーの課題を解決し、ストレスなく目的を達成できるような製品やサービスを設計することです。高いユーザビリティは、顧客満足度を向上させ、リピーターを増やし、最終的にビジネスの成功に繋がります。

ユーザビリティの5つの構成要素

ユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセン氏によると、ユーザビリティは以下の5つの主要な要素で構成されます。

1. 学習しやすさ(Learnability)

  • 概要: ユーザーが初めて製品に触れた際、どれだけ簡単に基本的な操作を習得できるか。
  • : 新しいアプリケーションをインストールした後、チュートリアルなしでも直感的に使い始められるか。

2. 効率性(Efficiency)

  • 概要: ユーザーが基本的な操作を習得した後、どれだけ迅速にタスクを完了できるか。
  • : ウェブサイトで目的の商品を最小限のクリック数で見つけられるか。

3. 記憶しやすさ(Memorability)

  • 概要: 一度製品を使ったユーザーが、しばらく期間が空いても、どれだけ簡単に操作方法を思い出せるか。
  • : しばらく使っていなかったソフトウェアの操作手順を、すぐに思い出せるか。

4. エラーの発生と回復(Errors)

  • 概要: どれだけエラーが起こりにくく、またエラーが発生した場合でも、どれだけ簡単に回復できるか。
  • : 入力フォームでエラーが発生した際、何が問題だったかを分かりやすく表示し、修正を促してくれるか。

5. 主観的満足度(Satisfaction)

  • 概要: 製品やサービスを使ったユーザーが、どれだけ心地よく、満足感を得られるか。
  • : デザインが洗練されているか、操作感がスムーズで楽しいと感じられるか。

ユーザビリティの評価方法

ユーザビリティは、客観的な基準で評価されるべきものです。一般的な評価方法には以下のものがあります。

  • ユーザビリティテスト: 実際のユーザーにタスクを試してもらい、その行動を観察・記録します。
  • ヒューリスティック評価: 専門家が、事前に定義されたガイドラインに基づいて製品を評価します。
  • アンケート調査: 製品を利用したユーザーにアンケートを実施し、主観的な満足度などを測ります。

ユーザビリティは、単なる機能性だけでなく、ユーザーの体験全体を向上させるための、製品開発において不可欠な視点です。

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