探索的データ分析とは

探索的データ分析(EDA)とは、データの特徴や構造を把握し、分析の方向性を見出すプロセスです。

データの可視化や要約統計量の算出などを通じて、データの中に潜むパターンや関係性を発見し、仮説を立てることを目的とします。EDAは、データ分析の初期段階において、データに対する理解を深め、その後の分析を効率的に進めるために重要な役割を果たします。

探索的データ分析(EDA)の目的

EDAの主な目的は、以下の通りです。

  • データの理解: データの全体像や個々の変数の特徴を把握する。
  • データ品質の確認: 欠損値、異常値、外れ値などを発見し、データの品質を確認する。
  • 変数間の関係性の発見: 変数間の相関関係や依存関係などを発見する。
  • 仮説の生成: データから示唆されるパターンや関係性に基づいて、分析の仮説を立てる。
  • 分析の方向性の決定: データに基づいて、どのような分析手法を用いるべきか、方向性を決定する。

探索的データ分析(EDA)の具体的な手法

EDAで用いられる具体的な手法としては、以下のものが挙げられます。

  • データの可視化: グラフやチャートを用いて、データの分布や関係性を視覚的に表現します。
    • ヒストグラム: データの分布を把握する。
    • 箱ひげ図: データの分布、中央値、四分位範囲、外れ値を把握する。
    • 散布図: 2つの変数の関係性を把握する。
    • 棒グラフ: カテゴリごとのデータの比較を行う。
    • 折れ線グラフ: 時系列データの変化を把握する。
    • ヒートマップ: 複数変数の相関関係を把握する。
  • 要約統計量の算出: データの代表値、ばらつき、分布などを数値で把握します。
    • 平均値: データの中心傾向を把握する。
    • 中央値: データの中心傾向を把握する(外れ値の影響を受けにくい)。
    • 標準偏差: データのばらつきを把握する。
    • 四分位範囲: データの中央部分のばらつきを把握する。
    • 相関係数: 2つの変数の相関関係を把握する。
  • データの前処理: 欠損値の処理、外れ値の除去、データ形式の変換など、分析に適した形にデータを加工します。

探索的データ分析(EDA)に用いるツール

EDAには、さまざまなツールが用いられます。

  • プログラミング言語: Python(Pandas、Matplotlib、Seaborn)、Rなど。
  • 表計算ソフト: Excel、Google スプレッドシートなど。
  • BIツール: Tableau、Power BI、Google Data Portalなど。

探索的データ分析(EDA)の注意点

EDAを行う際には、以下の点に注意する必要があります。

  • 目的を明確にする: 何を探索したいのか、目的を明確にすることで、適切な手法を選択できます。
  • データの品質を確認する: データの品質が低いと、誤った解釈につながる可能性があります。
  • 可視化の方法を工夫する: データの種類や目的に合わせて、適切なグラフやチャートを選択し、分かりやすく可視化する必要があります。
  • 統計的な知識を身につける: 統計的な知識がないと、データの解釈を誤る可能性があります。
  • ツールを適切に活用する: EDAツールを適切に活用することで、効率的に分析を進めることができます。

EDAは、データの本質を理解し、分析の方向性を決定するための重要なプロセスです。

適切な手法とツールを用いてEDAを行うことで、データから有益な知見を引き出し、より高度な分析へと繋げることができます。

関連用語

データ分析 | 今更聞けないIT用語集
データマート | 今更聞けないIT用語集
データ&アナリティクス

お問い合わせ

システム開発・アプリ開発に関するご相談がございましたら、APPSWINGBYまでお気軽にご連絡ください。

APPSWINGBYの

ソリューション

APPSWINGBYのセキュリティサービスについて、詳しくは以下のメニューからお進みください。

システム開発

既存事業のDXによる新規開発、既存業務システムの引継ぎ・機能追加、表計算ソフトによる管理からの卒業等々、様々なWebシステムの開発を行っています。

iOS/Androidアプリ開発

既存事業のDXによるアプリの新規開発から既存アプリの改修・機能追加まで様々なアプリ開発における様々な課題・問題を解決しています。


リファクタリング

他のベンダーが開発したウェブサービスやアプリの不具合改修やソースコードの最適化、また、クラウド移行によってランニングコストが大幅にあがってしまったシステムのリアーキテクチャなどの行っています。