ハートビートとは
ハートビートは、コンピュータシステムやネットワーク機器が、自身が正常に稼働していることを定期的に通知する信号のことです。
ハートビートの概要と目的
ハートビート(Heartbeat)は、文字通り心臓の鼓動に例えられます。生きている人間が心拍を刻むように、システムが定期的に「私は生きていて、正常に動いています」という信号を送ることで、他のシステムや監視ツールがその状態を確認できます。
この信号が一定時間途絶えた場合、相手側はシステムに障害が発生したと判断し、フェイルオーバー(予備システムへの切り替え)やアラート発報などの対応を自動的に開始します。
主な目的は、システムのダウンタイムを最小限に抑え、高い可用性を確保することです。これにより、ユーザーはサービスが途切れることなく利用でき、ビジネスの損失を防ぐことができます。
ハートビートの仕組みと応用
ハートビートは、シンプルなプロトコル(通信規約)に基づいて動作します。
- 信号の送信:
- 正常に稼働しているサーバーやアプリケーションは、設定された間隔(例:5秒ごと)で、ハートビート信号を送信します。
- 信号の受信と監視:
- 別のサーバーや専用の監視システムが、このハートビート信号を受信します。
- 障害の検出:
- 監視システムは、ハートビート信号が一定時間(例:10秒)以上受信されない場合に、障害が発生したと判断します。
- 対応の実行:
- 障害を検知したシステムは、事前に設定されたルールに従って、予備のシステムに処理を切り替えたり、管理者へ通知したりします。
ハートビートの主な応用例
- クラスタリングシステム:
- 複数のサーバーが連携して一つのシステムとして動作するクラスタにおいて、各サーバーの生死を監視するために不可欠です。
- ロードバランサ:
- ロードバランサは、複数のサーバーにトラフィックを分散させますが、ハートビートを用いて各サーバーの状態をチェックし、障害が発生したサーバーを振り分け先から外すことで、サービスの一貫性を保ちます。
- 分散データベース:
- 複数のノード(サーバー)で構成されるデータベースシステムで、ノード間の同期や整合性を維持するために、互いの状態をハートビートで確認します。
ハートビートとポーリングの違い
ハートビートと似た概念にポーリングがあります。
- ハートビート:
- 状態を自ら積極的に送信する「プッシュ型」の仕組みです。
- ポーリング:
- 監視側が、定期的に相手に「あなたは生きていますか?」と問い合わせる「プル型」の仕組みです。
ハートビートは、監視システムが常にアクティブである必要がなく、監視対象側の負担も少ないため、多くの分散システムで好んで採用されます。ハートビートは、目に見えないところでシステムの安定性を支える、重要な技術です。
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