リバースプロキシとは

リバースプロキシは、クライアントからのリクエストを、サーバーの代理として受け取り、内部の適切なサーバーに転送するサーバーのことです。

リバースプロキシの概要と目的

リバースプロキシ(Reverse Proxy)は、クライアント(ウェブブラウザなど)とウェブサーバーの間に位置するサーバーです。

通常のプロキシサーバーがクライアントの代理として機能するのに対し、リバースプロキシはサーバーの代理として機能します。クライアントはリバースプロキシにアクセスしますが、その背後にどのサーバーが存在するかは知る必要がありません。

これにより、ウェブサーバーの構成を外部から隠蔽し、セキュリティやパフォーマンスを向上させることができます。

主な目的は、サーバーの負荷軽減、セキュリティ強化、および可用性の向上です。

リバースプロキシの主要な機能

リバースプロキシは、単なる通信の中継点ではなく、以下のような多岐にわたる機能を提供します。

1. 負荷分散(ロードバランシング)

  • 概要: 複数のバックエンドサーバーにリクエストを均等に分散させることで、特定のサーバーにアクセスが集中するのを防ぎます。
  • 動作: リバースプロキシは、リクエストをラウンドロビン(順繰り)や、最も負荷が低いサーバーに転送するなど、様々なアルゴリズムに基づいて振り分けます。これにより、高トラフィックなウェブサイトでも安定したサービスを提供できます。

2. セキュリティ強化

  • 概要: リバースプロキシは、外部からのアクセスを直接バックエンドサーバーに到達させないため、サーバーを攻撃から保護します。
  • 動作: DDoS攻撃の防御、ファイアウォール機能、悪意のあるリクエストのフィルタリングなどをリバースプロキシで行うことができます。これにより、バックエンドサーバーはより安全な環境で動作できます。

3. SSL/TLSオフロード

  • 概要: 暗号化・復号化の処理(SSL/TLS通信)をバックエンドサーバーに代わってリバースプロキシが行う機能です。
  • 動作: SSL/TLSの暗号化処理はCPUに大きな負荷をかけるため、これをリバースプロキシに任せることで、バックエンドサーバーは本来のアプリケーション処理に専念でき、パフォーマンスが向上します。

4. キャッシュ

  • 概要: 一度取得したコンテンツを一時的に保存し、次のリクエストに対してキャッシュされたデータを返す機能です。
  • 動作: ウェブサイトの静的ファイル(画像、CSS、JavaScriptなど)をキャッシュすることで、バックエンドサーバーへのリクエスト数を減らし、ウェブサイトの表示速度を向上させます。

リバースプロキシは、現代の複雑なウェブアプリケーションにおいて、信頼性とパフォーマンスを向上させるための不可欠なインフラストラクチャコンポーネントです。

関連用語

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