バイブコーディング(vibe coding)とは?その実態と可能性を徹底解説

最近、海外の一部のエンジニアの間で囁かれるようになった「バイブコーディング(vibe coding)」。
「なんだか名前が怪しい…」「新しい技術なの?」
そう思われた方もいるかもしれません^^
この記事では、そんな謎に包まれたバイブコーディングの実態に迫り、その可能性や注意点について徹底的に解説します。
1. バイブコーディング(vibe coding)とは?
結論から言うと、バイブコーディングは確立された開発手法や技術ではありません。「バイブコーディング」とは、ポジティブな意味ですと開発者が音声やチャットプロンプトを通じて気軽に AI に指示を出す、リラックスしたワークフローのことです。コードの技術的な側面だけでなく、そのコードの「雰囲気」や「感覚」を重視するプログラミングのアプローチと言い表してもいいかもしれません。
- コードの見た目や読みやすさを重視
- プログラマー自身の個性や感性をコードに反映させる
- 開発環境の雰囲気(音楽、照明、装飾など)も含めた総合的な体験を重視
- コーディングを単なる技術的作業ではなく、創造的・芸術的な活動として捉える
少しネガティブな意味合いについても加えておきますと、以下のような状況や行動を指す、やや皮肉を込めたスラングとして使われることも多いようです。
- 明確な根拠や設計がないまま、なんとなく動くコードを書いてしまうこと
- 最新技術や流行りのキーワードに飛びつき、本質的な理解 없이 実装を進めてしまうこと
- 「勘」や「雰囲気」といった曖昧な要素に頼ったコーディング
- テストや検証を十分に行わず、とりあえず動けば良いとする姿勢
例えるなら、「気合いと根性で何とかする」といったニュアンスに近いかもしれませんね。
2. なぜ「バイブコーディング」という言葉が生まれたのか?
技術の進歩が加速し、新しいフレームワークやライブラリが次々と登場する現代において、エンジニアは常に最新情報をキャッチアップし、それを業務に活かすことが求められます。
しかし、その過程で以下のような状況が生まれることがあります。
- 情報過多による混乱: 新しい技術が多すぎて、何が本当に重要なのか判断がつかない。
- 技術的負債の放置: 古いコードや理解が不十分なままのコードが残り、改善する時間がない。
- プレッシャーによる焦り: 短納期や成果主義のプレッシャーから、手っ取り早く動くものを作ろうとしてしまう。
このような背景から、表面的には最新技術を使っているように見えても、実際には深い理解や設計が伴っていない開発を揶揄する意味合いで「バイブコーディング」という言葉が使われるようになったと考えられます。
3. バイブコーディングの具体的な例
以下に、バイブコーディングに陥りがちな具体的な例をいくつか挙げます。
- 「最近流行りの〇〇を使えば、きっとうまくいく!」 と、技術の選定理由が曖昧。
- エラー処理が雑で、try-catchで囲んでいるだけで内容を理解していない。
- 変数名や関数名が適当で、後から見ても何をしているか分からない。
- 設計書や仕様書が存在せず、個人の頭の中だけで開発が進んでいる。
- 単体テストや結合テストをほとんど実施せず、手動テストだけで済ませている。
- 動くことは動くが、パフォーマンスが悪く、リファクタリングの予定もない。
- 先輩や同僚の書いたコードを深く理解せず、コピペで済ませてしまう。
これらの例に心当たりのある方は、注意が必要です。
4. バイブコーディングの危険性
バイブコーディングは、短期的に見れば何らかの成果を生み出すかもしれませんが、長期的には様々な問題を引き起こす可能性もあります。仮にバイブコーディングを採用し、買いh津をすすめるならば、以下にリストしたポイントを注意しながら、進めていくのが良いでしょう。
- 品質の低下: バグの温床となりやすく、安定したシステム運用を妨げる。
- 保守性の悪化: コードの可読性が低く、修正や機能追加が困難になる。
- パフォーマンス問題: 非効率なコードは、システムの処理速度を低下させる。
- セキュリティリスクの増大: 脆弱性のあるコードが混入しやすく、セキュリティ事故につながる可能性がある。
- チーム開発の阻害: 個人の理解に依存したコードは、チーム内での共有や協力が難しくなる。
- 技術的負債の増大: 時間の経過とともにコードの複雑性が増し、将来的な改修コストが増大する。
その他、以下のようなデメリットもあります。
- チームでの開発では個人的なスタイルが衝突する可能性がある
- 標準的なコーディング規約に合わない場合がある
- 時にはコードの機能性や効率性が二の次になる
- リスクがある 過度な個性化は将来のメンテナンスを困難にする可能性がある
5. バイブコーディングから脱却するために
バイブコーディングから脱却し、持続可能で高品質な開発を進めるためには、以下の点を意識する必要があります。
- 基礎知識の習得: プログラミングの基礎、アルゴリズム、データ構造などをしっかりと理解する。
- 設計の重要性の認識: 事前にしっかりと要件定義を行い、適切な設計を行う。
- テストの徹底: 単体テスト、結合テスト、E2Eテストなどを実施し、品質を確保する。
- コードレビューの実施: チーム内でコードレビューを行い、早期に問題点を発見する。
- リファクタリングの実施: 定期的にコードを見直し、可読性や保守性を向上させる。
- コミュニケーションの促進: チーム内で積極的に情報共有を行い、認識のずれを防ぐ。
- 継続的な学習: 新しい技術を学ぶだけでなく、その背景や原理を深く理解する。
バイブコーディングは、技術とアートの境界を曖昧にし、プログラミングを純粋に技術的な作業から創造的な表現へと変える試みと言えるでしょう。

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この記事を書いた人

株式会社APPSWINGBY マーケティング
APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。
ご支援業種
情報・通信、医療、製造、金融(銀行・証券・保険・決済)、メディア、流通・EC・運輸 など多数

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監修

株式会社APPSWINGBY CTO 川嶋秀一
動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。

株式会社APPSWINGBY CTO 川嶋秀一
動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。