保守開発とは?その重要性と種類を徹底解説

保守開発とは?その重要性と種類を徹底解説

本記事は、APPSWINGBYの”保守開発サービス”に関する内容を記事にしています。今回は、多岐にわたる保守開発の中から、「保守開発の重要性」と「保守開発サービスの中身」、「費用対効果」などを中心にご紹介します。

1. 保守開発とは?その重要性と種類を徹底解説

保守開発の定義と目的

保守開発とは、システム導入後に発生する様々な課題に対応し、システムの安定稼働と機能改善を継続的に行うシステム開発からシステムの保守管理を一括して行う業務のことです。

具体的には、

  1. システム監視・管理メンテナンス: システムの監視、バックアップ、セキュリティアップデートなどシステムの安定稼働に必要な定期作業を実施します。
  2. システムの不具合対応: システムの不具合(バグ)やエラーを修正し、安定した稼働を維持します。
  3. 機能改善: ユーザーからの要望やビジネス環境の変化に対応し、システムの機能を改善・拡張します。
  4. 機能開発: ユーザーからの要望やビジネス環境の変化に対応し、新しい機能を追加開発します。
  5. ユーザーニーズへの対応と競争力維持: 最新の技術やトレンドを取り入れ、ユーザーニーズに応え続けることで、競争力を維持・向上させます。

保守開発の具体的な中身

保守開発には、様々な種類があります。代表的なものを以下に紹介します。

  • 機能改善: システムの機能を追加・変更し、ユーザーの利便性を向上させます。
  • バグ修正: システムの不具合やエラーを修正し、安定稼働を維持します。
  • パフォーマンス改善: システムの処理速度や応答性を向上させ、快適な操作環境を提供します。
  • セキュリティ対策: セキュリティホールを修正し、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクを低減します。
  • 法改正対応: 法律や規制の変更に対応し、コンプライアンスを確保します。
  • 環境変更対応: ハードウェアやソフトウェアの変更、OSのバージョンアップなどに対応し、システムの互換性を維持します。
  • システム監視:システム監視は多岐にわたりますが、可用性監視(システムやサービスが正常に稼働しているか)、パフォーマンス監視(処理速度、応答時間、リソース使用率など)、セキュリティ監視(不正アクセス、マルウェア感染など)、ログ監視(システムやアプリケーションのログを監視)、障害監視(エラー発生、サービス停止など)を24時間/365日実施します。
  • システム管理:監視、ジョブ運用、障害対応、パフォーマンス管理、バージョン管理、バックアップ/リカバリ、ユーザーサポートなどを実施します。

各システムの特徴や規模にあわせて必要なタスクの抽出からお客様の事業計画に沿った保守開発計画を立てながら進めていきます

ビジネス環境やユーザーニーズの変化に合わせて、新たな分析機能の追加や既存機能の改善を行うことで、システムの価値を最大化し、競争優位性を維持することができます。

保守開発を怠るとどうなる?

保守開発を怠ると、一見するとコスト削減になるように思えますが、実際には様々なリスクが潜んでいます。

  • システムトラブルのリスク: バグやエラーが放置されると、システムダウンやデータ消失などの重大なトラブルを引き起こす可能性があります。復旧作業には多大な時間と費用がかかり、ビジネスに深刻な影響を及ぼすでしょう。
  • セキュリティリスクの増大: セキュリティ対策を怠ると、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高まります。顧客情報や企業秘密が流出すれば、企業の信頼を失墜させ、多額の損害賠償を請求される可能性もあります。
  • ユーザー離れ: 機能改善やユーザーニーズへの対応が遅れると、ユーザーは不満を抱き、競合他社のサービスに乗り換えてしまうかもしれません。
  • 競合他社との差: 最新技術やトレンドを取り入れなければ、競合他社に後れを取り、市場での競争力を失うことになります。

保守開発の費用対効果

保守開発には一定のコストがかかりますが、長期的に見ると、様々なメリットがあります。

  • 長期的なコスト削減: 定期的なメンテナンスやバグ修正を行うことで、システムトラブルのリスクを低減し、復旧費用などの突発的なコストを抑えることができます。
  • システム価値の向上: 機能改善や最新技術の導入により、システムの価値を高め、ビジネスの成長に貢献することができます。
  • 顧客満足度向上: ユーザーニーズに応えることで、顧客満足度を高め、長期的な関係を築くことができます。

保守開発は、システムの寿命を延ばし、投資対効果を最大化するための重要な活動です。

2. 保守開発に必要なスキルと体制

保守開発を成功させるためには、適切なスキルを持つ人材と、効率的なチーム体制の構築が不可欠です。ここでは、保守開発に必要なスキルと体制について詳しく解説します。

技術スキル

保守開発では、システムの改修や機能追加を行うため、幅広い技術スキルが求められます。

  • プログラミング言語: 保守対象のシステムで使用されているプログラミング言語(Java, Python, PHPなど)の知識が必須です。
  • フレームワーク: システム開発に使用されたフレームワーク(Ruby on Rails, Laravel, Djangoなど)の知識があると、効率的に改修作業を進めることができます。
  • データベース: データベース(MySQL, PostgreSQL, Oracleなど)の設計や操作に関する知識が必要です。
  • インフラ: サーバーやネットワーク、AWSやGCP・Azureなどのインフラに関する知識になります。これらのナレッジは、システムの安定稼働に必要不可欠なスキルとなっています。
  • セキュリティ: セキュリティに関する知識は、システムの脆弱性を修正し、セキュリティリスクを低減するために不可欠です。

ソフトスキル

技術スキルに加えて、以下のソフトスキルも重要です。

  • コミュニケーション能力: チームメンバーやクライアントとの円滑なコミュニケーションは、プロジェクトを成功させるための鍵となります。
  • 問題解決能力: システムの不具合や課題に対して、迅速かつ的確な解決策を提案できる能力が必要です。
  • ドキュメント作成能力: 仕様書やテスト計画書など、正確で分かりやすいドキュメントを作成する能力は、プロジェクトの進捗管理や情報共有に役立ちます。

チーム体制

保守開発は、チームで協力して行うことが一般的です。効率的なチーム体制を構築するためには、以下の役割を担う人材が必要です。APPSWINGBYでは、お客様のシステムの特徴や規模感にあわせて最適な保守開発チームをご提供致します。

保守開発チームの役割
  • プロジェクトマネージャー: プロジェクト全体の進捗管理、品質管理、リスク管理などを担当します。
  • システムエンジニア: システム全体の設計や機能要件の定義を担当します。
  • プログラマー: プログラミング言語を用いて、システムの改修や機能追加を行います。
  • テスター: システムのテストを行い、バグや不具合を発見・修正します。

これらの役割を適切に配置し、それぞれの専門性を活かすことで、高品質な保守開発を実現することができます。

3. 保守開発のはじめ方

保守開発は、新規開発とは異なり、既存のシステムをベースに改修や機能追加を行うため、独自の進め方が必要になります。ここでは、一般的な保守開発の流れと各フェーズにおけるポイントを解説します。

企画・要件定義

保守開発の最初のステップは、現状分析と課題の洗い出しです。

  • 現状分析と課題の洗い出し:
    • 現在のシステムの利用状況やパフォーマンスを分析し、問題点や改善点を明確にします。
    • ユーザーからの要望やフィードバックを収集し、システムの改善に役立てます。
    • ビジネス環境や市場の変化を踏まえ、システムの機能要件を見直します。

次に、保守開発の目的と目標を設定します。

  • 保守開発の目的と目標設定:
    • システムの安定稼働を維持するためなのか、機能を拡張するためなのか、目的を明確にします。
    • 目標達成のための具体的な指標(KPI)を設定します。例えば、「システムの稼働率を99.9%に維持する」「レスポンス時間を50%短縮する」などです。

最後に、要件定義書を作成します。

  • 要件定義書の作成:
    • 保守開発の内容、スケジュール、予算などを詳細に記載した要件定義書を作成します。
    • 要件定義書は、開発チームとの認識齟齬を防ぎ、スムーズな開発を進めるために重要です。

設計・開発

要件定義に基づき、システムの設計・開発を行います。

  • 基本設計: システム全体の構成や機能、データ構造などを設計します。
  • 詳細設計: 基本設計に基づき、各機能の詳細な仕様や画面設計、データベース設計などを行います。
  • コーディング: プログラミング言語を用いて、システムの改修や機能追加を行います。
  • テスト: 単体テスト、結合テスト、システムテストなど、様々なテストを実施し、バグや不具合を修正します。

運用・保守

システムをリリースした後も、継続的な運用・保守が必要です。

  • システム監視: システムの稼働状況を監視し、異常を検知した場合には迅速に対応します。
  • バグ対応: ユーザーから報告されたバグや不具合を修正します。
  • 機能追加: ユーザーからの要望やビジネス環境の変化に対応して、新たな機能を追加します。
  • パフォーマンス改善: システムの処理速度や応答性を改善し、快適な操作環境を維持します。

保守開発を外注する場合、これらの工程をベンダーと協力して進めることになります。各フェーズにおける役割分担やコミュニケーション方法などを事前に明確にしておくことが、プロジェクトの成功につながります。

特に、要件定義書は、開発チームとの共通認識を持つために非常に重要です。要件定義書が曖昧だと、開発の遅延や手戻りが発生しやすくなります。また、定期的な進捗確認や課題共有を行い、密なコミュニケーションを図ることも大切です。

関連サービス:保守開発&DevOps

4. 保守開発とDevOpsの連携

DevOpsとは?

DevOpsは、「Development(開発)」と「Operations(運用)」を組み合わせた言葉で、開発チームと運用チームが連携し、協力しながらシステム開発・運用を行う手法です。DevOpsの目的は、開発サイクルを短縮し、高品質なシステムを迅速にリリースすることです。

APPSWINGBYの保守開発サービスでは、DevOpsのメリットを保守開発チームに組み込み、開発と保守・運用を一体化した体制をご提供しています。

保守開発とDevOpsの連携

保守開発とDevOpsは、密接に関連しています。DevOpsの考え方を保守開発に適用することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 迅速な問題解決: 開発チームと運用チームが連携することで、システムの不具合や問題を迅速に発見・解決できます。
  • 継続的な改善: 定期的なリリースサイクルを確立することで、システムを継続的に改善し、ユーザーニーズに迅速に対応できます。
  • 自動化による効率化: テストやデプロイなどの作業を自動化することで、開発効率を向上させ、人的ミスを削減できます。
  • 品質向上: 開発初期段階から運用チームが関与することで、運用上の問題を早期に発見し、品質向上につなげることができます。

保守開発におけるDevOpsの実践例

  • インフラのコード化 (IaC): サーバー環境やネットワーク設定などをコードで管理し、自動化することで、環境構築の効率化と再現性を向上させます。
  • 継続的インテグレーション/継続的デリバリー (CI/CD): コードの変更を自動的にテスト・ビルド・デプロイすることで、リリースサイクルを短縮し、品質を向上させます。
  • 監視とログ分析: システムの稼働状況を監視し、ログを分析することで、問題の早期発見と原因特定を可能にします。
  • コミュニケーションとコラボレーション: 開発チームと運用チームが密に連携し、情報共有や協力体制を強化することで、問題解決を迅速化します。

5. APPSWINGBYの保守開発&DevOps

保守開発とDevOpsは、システムの安定稼働、機能改善、品質向上を実現するための重要なアプローチです。両者を連携させることで、ビジネスの変化に柔軟に対応できるシステムを構築し、競争優位性を維持・強化することができます。

APPSWINGBY保守開発&DevOpsサービスの強み

DevOpsのエキスパートチーム

APPSWINGBYのエンジニアは、各種システム開発のスキル・経験知の他、DevOpsに関する深い知識と豊富な経験を有しています。開発から運用まで一貫したサポートを提供し、お客様のシステムを効率的に改善します。

最新技術への積極的な取り組み

APPSWINGBYでは、常に最新の技術トレンドをキャッチアップし、お客様に最適なソリューションを提供します。クラウド技術、自動化ツール、CI/CDパイプラインなど、最新のDevOpsツールやプラクティスを積極的に導入し、開発・運用効率を最大化します。

柔軟な対応と手厚いサポート

お客様の状況や課題に合わせて、柔軟なサービスメニューをご用意しています。専任の担当者がお客様をサポートし、迅速かつ丁寧な対応を心がけています。定期的なレポートや改善提案など、お客様のシステムの成長を長期的に支援します。

保守開発・DevOpsサービス内容

APPSWINGBYの保守開発・DevOpsサービスについては、下記もちくはこちらからご覧ください。

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この記事を書いた人

株式会社APPSWINGBY

株式会社APPSWINGBY マーケティング

APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。

ご支援業種

情報・通信、医療、製造、金融(銀行・証券・保険・決済)、メディア、流通・EC・運輸 など多数

監修

APPSWINGBY CTO川嶋秀一

株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一

動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。