顧客管理システム導入のステップと注意点
前回は「【顧客管理】顧客情報を一元管理!顧客管理システム導入のススメ」と題して、顧客情報システムの重要性と基本について解説しました。今回は、「顧客管理システム導入のステップと注意点」と題して、具体的な顧客管理システムの導入やシステム導入時の注意点について解説していきます。
顧客管理システム導入目的の明確化
顧客管理システムを導入するにあたって、顧客管理システムでどのような課題を解決したいのか、どのような効果を期待するのかを明確化することが重要になります。
例えば、「顧客情報を一元管理して、営業担当者間での情報共有をスムーズにしたい」「顧客の行動履歴を分析して、効果的なマーケティングキャンペーンを実施したい」「顧客対応業務を効率化して、顧客満足度を向上させたい」といった具体的な目標を設定します。
導入目的を明確にすることで、システム選定の基準が明確になり、自社に最適なシステムを選ぶことができます。
ニーズに合ったシステムの選定
導入目的が明確になったら、次は自社のニーズに合ったシステムを選定します。顧客管理システムは、様々なベンダーから多種多様な製品が提供されています。機能、価格、操作性、セキュリティ対策など、様々な観点から比較検討し、自社の要件に最適なシステムを選ぶことが重要です。
具体的には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 必要な機能が揃っているか:顧客情報管理、顧客セグメント分け、マーケティングオートメーション、売上分析など、必要な機能が備わっているかを確認します。
- 自社の規模に合っているか:従業員数や売上規模など、自社の規模に合ったシステムを選ぶことが重要です。
- 予算に合っているか:初期費用や月額利用料など、予算に合ったシステムを選びます。
- 操作性は良いか:従業員が使いやすいシステムを選ぶことが重要です。
- セキュリティ対策は万全か:顧客情報は重要な個人情報であるため、セキュリティ対策が万全なシステムを選びます。
- サポート体制は充実しているか:導入後のサポート体制が充実しているかを確認します。
複数のベンダーから提案を受け、デモやトライアルなどを活用して、実際にシステムを触ってみることをお勧めします。もし、どの製品も自社のニーズにマッチングしていない場合は、要件をまとめて顧客管理システムを自社専用のシステムとして開発します。
定期的な見直しと改善
顧客管理システム導入後は、定期的にシステムを見直し、改善していくことが現代では一般的となっています。”継続的開発”や”DevOps”と呼ばれていたりします。
以下に、よくある見直しすべき例(項目)を挙げてみます。
- システムが現状の業務に合っているか:業務内容や顧客のニーズの変化に合わせて、システムを見直す必要があります。
- 活用状況は適切か:システムの機能が十分に活用されているか、効果的に運用されているかを評価します。
- 最新バージョンに対応しているか:セキュリティ対策や機能向上のため、最新バージョンにアップデートする必要があります。
定期的な見直しと改善を繰り返すことで、顧客管理システムを常に最適な状態で運用し、最大限の効果を発揮することができます。
顧客管理システム導入の注意点
顧客管理システムを導入する際には、いくつかの注意点があります。事前にこれらの注意点を把握しておくことで、導入後のトラブルやリスクを最小限に抑え、システムの効果を最大限に引き出すことができます。
コストと導入期間の把握
顧客管理システムの導入には、当然ながらコストが発生します。初期費用だけでなく、月額利用料や保守費用、バージョンアップ費用など、ランニングコストも考慮する必要があります。また、システムの規模や機能の複雑さによっては、導入に数ヶ月から数年かかる場合もあります。
導入前に、これらのコストと導入期間をしっかりと把握し、予算とスケジュールを立てることが重要です。ベンダーに見積もりを依頼する際には、詳細な内訳を確認し、不明点があれば質問するようにしましょう。
社内体制の整備
顧客管理システムを導入する際には、社内体制の整備も重要です。システムの導入・運用をスムーズに行うためには、担当者を決め、責任と権限を明確にしておく必要があります。
また、システムの導入によって、既存の業務フローが変わる可能性もあります。事前に業務フローの見直しを行い、新しい業務フローに対応できる体制を整えておく必要があります。
さらに、システムの運用には、ITスキルを持った人材が必要となる場合もあります。必要に応じて、従業員への研修を実施したり、外部の専門家を雇ったりするなどの対応も検討しましょう。
データセキュリティ対策
顧客管理システムには、顧客の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど、重要な個人情報が蓄積されます。そのため、データセキュリティ対策は非常に重要です。
システムを導入する際には、セキュリティ対策が万全なシステムを選ぶことはもちろん、アクセス権限の設定やデータの暗号化など、自社でも適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
また、個人情報保護法などの関連法規を遵守し、顧客の個人情報を適切に管理する必要があります。
従業員への教育
顧客管理システムを効果的に活用するためには、従業員への教育が不可欠です。システムの操作方法だけでなく、データ入力のルールやセキュリティに関する知識など、従業員がシステムを適切に使えるように教育する必要があります。
また、システムの導入によって、従業員の業務内容が変わる可能性もあります。新しい業務内容を理解し、スムーズに業務を遂行できるように、従業員への丁寧な説明とサポートが必要です。
教育は、システム導入前だけでなく、導入後も継続的に行うことが重要です。定期的な研修やマニュアルの整備などを通じて、従業員の理解とスキル向上を支援しましょう。
これらの注意点を踏まえ、顧客管理システムを導入することで、顧客満足度向上、売上増加、業務効率化など、様々なメリットを享受することができます。
駆け足でしたが、顧客管理システムの導入からシステム導入時の注意点について解説してみました。APPSWINGBYでは、顧客管理システムへの独自の要件のとりまとめから設計・開発、継続的な保守開発サービスをご提供しています。顧客管理システムを導入をお考えでしたら、お気軽にお声がけください。
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この記事を書いた人
株式会社APPSWINGBY マーケティング
APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。
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株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一
動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。