2024年に本格化?AIを活用した新しい会社とビジネスの形
2023年を振り返ってみると、生成AIについての話題で世界中が大いに盛り上がり、新しい働き方やビジネスの形の全貌がなんとなく見えてきた1年になりました。生成AIの一般利用が広がり、文章や画像を作成するだけではなく、誰でも簡単に楽曲を生み出すことが可能な音楽生成AIなども登場するなど生成AIが大いに盛り上がった年だったなぁという印象です。
ビジネス分野では生成AIがパワーポイントの資料まで作ってくれるといったサービスまで飛び出し、これまでの常識で支えられてきた会社やビジネスの概念を根本から変える入口に私達現代人が立ったのだと思わせてくれる一年でもありました。
”自動化”が大きく変わっていく
2023年までの業務自動化といえば、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が主流でした。日本国内でも、多くの企業が業務の自動化を行う為にRPAを導入してきましたが、基本的には「PC上におけるルール化された業務の自動化」がメインであり、そこに適切な判断やナレッジやノウハウの活用といったルール化されていない処理を持ち込むことは難しいとされてきました。
RPAにもデスクトップ型やサーバ型などのタイプの違いはありますが、自動化できる範囲に大差はなく導入が進められてきたのが現状です。多くの業界や業務の多くの部分では、RPAによる自動化が可能な部分が多く残されており、今後も更なる自動化の改善とRPAによる効率化によってマーケットの拡大されていくだろうと予想しています。
新しい自動化の形
今、最先端を走る現場では、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に代わる「デジタル従業員」の開発が模索されています。
2023年12月11日にNTTデータとIBMが共同で保険業界向けのデジタル従業員ソリューションを提供すると発表しました。
保険業界向けにAIを活用した仮想知的デジタル・ワーカー「デジタル従業員」の共創へ(外部リンク)
この発表の中で、労働人口の高齢化、高い離職率よる営業人材の不足、効率化推進などの課題を解決することを目的に、保険商品や事務手続きに加えて個社に特化した情報も機械学習することができる“デジタル従業員“の開発を進める。2024年度以降の実導入を目指して、2023年度中に保険会社で試験導入することを計画していると発表しています。
これまで業務の自動化や生産性効率の基盤となっていたBMP、RPM、チャットボット、マクロといったものが、今後数年の間に“デジタル従業員”と共存する形になり、単にルール化された業務の自動化の枠組みを超えた業務の範囲をターゲットとした“デジタル従業員”が事業の一部分を独自の知識やノウハウを持ち、状況に応じて判断可能な自律的な“デジタル従業員(AI)”が担う時代が来ることは間違いないでしょう。
従業員からデジタル従業員へ
024年以降の会社の新しい形は、「大規模な資本+設備+人」といったこれまでのビジネスを培ってきた基本的概念から「大規模ではない中または小規模のの資本+自動化されたシステム(サービス)+デジタル従業員」といった形に変わっていく未来が少しずつ現実的になってきました。
これまで業務の生産性効率の基盤となっていたBMP、RPM、チャットボット、マクロといったものが、今後数年の間に“デジタル従業員”に置き換えられ、単にルール化された業務の自動化が、業界独自の知識やノウハウを持ち、状況に応じて判断可能な自律的なAIコンピューティングに置き換わっていくことは間違いないでしょう。
米国のデジタル従業員サービス開発状況ついて
米国では、デジタル従業員サービスをEmployee Experience Platform、EXPと略して呼んでいます。その開発状況は近年急速に進展しており、その背景には、以下の要因があると言われています。
デジタル化の進展
米国では、企業のデジタル化が進んでおり、従業員の働き方もデジタル化の流れに沿って変化しています。従業員は、いつでも、どこでも、さまざまなデバイスから仕事にアクセスすることを期待し、これらを実現する為のツールを求めています。
働き方の多様化
米国では、リモートワークやフレックスタイム制などの働き方の多様化が日本以上に進んでいます。従業員は、場所や時間にとらわれない働き方を実現するために、デジタル従業員サービスを活用したいと考えています。
コスト削減のニーズ
米国では、物価高の影響もあり人件費の削減が企業の重要な課題となっています。EXPは、人事部門の業務を効率化することで、人件費の削減に貢献することができるとして大きな期待を寄せられています。
このような背景から、米国では、従業員の働きやすさや生産性の向上、コスト削減などを目的に、デジタル従業員サービスの開発が進んでいます。
具体的には、以下の分野で、デジタル従業員サービスの開発が進んでいます。
デジタル従業員サービスの開発が進んでいる分野
人事管理
人事管理の分野では、従業員の入社から退職までのライフサイクルを支援するデジタル従業員サービスが開発されています。採用管理、従業員データ管理、労務管理、福利厚生管理などの機能を提供するサービスにおいて、EXPに向けたトライが進められています。
コミュニケーション
コミュニケーションの分野では、従業員同士や従業員と企業とのコミュニケーションを円滑にするデジタル従業員サービスが開発されています。例えば、社内SNS、ビデオ会議、チャットなどの機能を提供するサービスがあります。
学習・開発
学習・開発の分野では、従業員のスキルアップやキャリアアップを支援するデジタル従業員サービスが開発されています。例えば、eラーニング、オンライントレーニング、メンタリングなどの機能を提供するサービスがあります。
APPSWINGBYでは、2023年から生成AIを活用したシステム開発の調査・研究を進めています。生成AIを利用したWebサービスやデジタル従業員サービスの開発のご相談がございましたら、お気軽にご相談ください。
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この記事を書いた人
株式会社APPSWINGBY マーケティング
APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。
ご支援業種
情報・通信、医療、製造、金融(銀行・証券・保険・決済)、メディア、流通・EC・運輸 など多数
監修
株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一
動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。