ブルートフォースアタックは、パスワードや暗号鍵を解読するために、可能なすべての組み合わせを一つずつ試していく総当たり攻撃のことです。
ブルートフォースアタックの概要と目的
ブルートフォースアタック(Brute-force attack)は、コンピュータの計算能力を利用して、パスワードや暗号化されたデータの解読を試みる、シンプルながらも非常に強力なサイバー攻撃手法です。
攻撃者は、論理的な推測や推測に基づいたアプローチ(辞書攻撃など)ではなく、文字、数字、記号のあらゆる組み合わせを自動的に生成し、システムへのログインやデータの復号を試みます。
主な目的は、システムへの不正侵入や機密情報の窃取です。攻撃者は、この手法を用いて、オンラインアカウント、データベース、暗号化されたファイルなど、セキュリティで保護されたリソースへのアクセス権を獲得しようとします。
ブルートフォースアタックの動作プロセス
ブルートフォースアタックの基本的な動作は、以下のとおりです。
- 攻撃対象の選定:
- 攻撃者は、ユーザー名やアカウントIDなど、攻撃対象の情報を特定します。
- 組み合わせの生成:
- アルファベット(大文字・小文字)、数字、記号を組み合わせた文字列を、短いものから順に、あるいはランダムに生成していきます。
- 試行:
- 生成された文字列をパスワードとして、システムへのログインを自動的に試行します。
- 成功または失敗:
- 正しいパスワードが見つかるまで、このプロセスを繰り返します。
この攻撃の成功率は、パスワードの複雑さと攻撃者の計算能力に依存します。例えば、パスワードの文字数が1文字増えるごとに、可能な組み合わせの数は飛躍的に増加します。
例えば、英小文字、大文字、数字、記号(合計94種類)をすべて使用する場合、8文字のパスワードの組み合わせ数は約6000兆通りにもなります。しかし、強力なコンピュータとGPUを使用することで、これらの試行を非常に高速に行うことが可能です。
ブルートフォースアタックへの対策
ブルートフォースアタックは単純な攻撃であるため、効果的な対策を講じることが可能です。
1. パスワードの複雑化と長さの確保
- 概要:
- パスワードを長くし、多様な文字種を含めることで、組み合わせの数を増やし、解読に要する時間を天文学的なものにします。
2. 多要素認証(MFA)の導入
- 概要:
- パスワードだけでなく、スマートフォンに送信されるコードや生体認証など、複数の要素を組み合わせた認証を必須とします。
- 利点:
- パスワードが破られても、MFAがあれば不正アクセスを防ぐことができます。
3. ログイン試行回数の制限
- 概要:
- 一定回数ログインに失敗した場合、アカウントを一時的にロックアウトする仕組みを導入します。これにより、自動化された攻撃を無力化できます。
4. キャプチャ(CAPTCHA)の利用
- 概要:
- ログイン画面に、人間しか解けないような認証(例: 歪んだ文字の読み取り)を導入します。
ブルートフォースアタックは、いまだに多くのセキュリティ侵害の起点となっており、これらの対策を講じることが個人や組織のセキュリティを確保する上で不可欠です。
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