システムリプレースとは?目的や成功する為のポイントと注意点について解説!

システムリプレースとは?

システムリプレースとは、既に稼働しているシステムを新しいシステムに置き換えることです。

リプレースには「置き換える」「交換する」といった意味があり、老朽化したシステムやネットワークを新しいシステムに置き換える意味でシステムリプレースと呼ばれています。

システムリプレースについて解説

システムリプレースの目的

システムリプレースは、システムのEOL(End of Life)よるメーカーサポートの終了や保守契約終了、EOSに伴う代替え機器の入手問題、システムリソースの不足、OSやミドルウエアのバージョンアップデートに関する問題、深刻な不具合の解決などの様々な課題・問題を解決することを目的として行われます。

システムリプレースの実行方法

システムリプレースは、新しいシステムを開発・構築し、現在稼働している旧システムから円滑に移行しなければならない難易度の高いプロジェクトです。その為、システムリプレースを成功させる為に必要な課題やポイント、移行方式などについて慎重に検討を行う必要があります。

以下にシステムリプレースを行うにあたって代表的な4つの方式をご紹介します。

一括移行方式

新しいシステムを新しい環境上に構築した上で、一回で旧システムから新システムに切り替える方式です。

新しいシステムでは事前に計画されたリプレース計画に基づき、データの移行から各機能のテスト、バックアップからのリストア、冗長されたシステムであれば冗長テスト等々が実施され、一回の移行作業でシステムリプレースを完了させます。

万が一、システムリプレース計画上のどこかでトラブルが発生した場合には、事前に計画していた切り戻し手順に基づいてシステムを旧システムに戻し、トラブルの原因となった不具合を改修した後に、再度、システムリプレースが行われます。

システムの規模にもよりますが、1日から数日でシステムリプレースが行われる為、これからご紹介するシステムリプレースの方式と比べるとコストと期間的なメリットがあります。

段階移行方式

システムの移行する範囲をいくつかの単位に分けて、段階的に移行していくシステムリプレース方式です。

大規模なシステムや大容量のデータ、分散しているシステムなどに適しています。

システムリプレースの対象をいくつかの単位にわけることで、影響範囲を小さく抑えることができるメリットがある一方で、リプレースを行う期間が長期なる傾向がある為、一括方式と比較するとコスト面でのデメリットがある方式です。

パイロット方式

パイロット方式と呼ばれるシステムリプレースの方式もやり方としては段階移行と同じくシステムリプレースの対象を小さな単位に分け、ひとつひとつ影響を見ながらテスト稼働させながら徐々にリプレースしていく方式です。

パイロット方式も一括方式と比較するとプロジェクトが長期化する傾向があり、コスト面でのデメリットがある方式です。

その他 平行移行方式

平行移行とは既存のシステムを平行稼働させながら、新しく構築した新システムに移行させつつも、既存システムはある一定期間稼働させるシステムリプレースの方式ですが、クラウド全盛期の昨今では稼働させているだけでクラウドの従量課金によるランニングコストがかかる為、既存のシステムがオンプレミスである場合や金融機関など小さなシステム停止のリスクですら許容できないシステムの場合などを除き、長期間の平行移行方式は採用されない傾向があります。

システムリプレース成功のポイント

最初にシステムリプレース成功する為の主なポイント

  1. システムリプレースの対象を明確にする
  2. システムリプレースで解決したい課題を明確にする
  3. 移行テストを綿密に計画する
  4. 新システム環境で行うべきすべてのテスト項目を洗い出し、事前に設計したテスト設計に基づき、テストする
  5. 移行データの取得、移行時間、移行方法について綿密に計画する

上記した成功のポイントをもとに、システムリプレースの注意点について解説していきます。

システムリプレースの注意点

対象を明確にする

システムリプレースにおいて注意すべきポイントのまずひとつめが、「システムリプレースの対象を明確にする」ことです。

社内ネットワークなどであれば、ネットワーク機器のリプレースということで対象が分かりやすく明確になっているのですが、現在の企業が保有するシステムは目的毎に構築された複数のシステムが相互に連携しあっています。その為、全システムをリプレースする場合を除き、システムリプレースの対象を明確にすることが何より重要になります。

システムリプレースの対象を決め、ベンダーに発注。システムリプレースプロジェクトが進み、いざ、新しいシステムへの切り替えを行おうとテストしていた段階で、「対抗のシステムが古く、連携できない・・・。」「連携システムのシステムもリプレースしたいという声があがってきた・・・。」といった理由から、システムリプレースの対象を広げ、追加しなければならない状態になってしまった・・・」ということが起こります。

そのような事態にならない為にも、事前にシステムリプレースを行う予定のシステムの現状調査を実施するなど、システムリプレースの対象を明確にすることに注意を払う必要があります。

解決したい課題を明確にする

”システムリプレースの目的”でも解説しましたが、システムリプレースを行うことによって、解決すべき課題や問題点を明確にしておきます。

新しく開発するシステムでは、それらの課題や問題点をどのように解決していくのか、要件定義フェーズから具体的な解決策をまとめることが重要になります。

最も多いシステムリプレースの要因は、「保守契約切れ」のタイミングで新しいシステムを構築するという理由でシステムリプレースを行ってきた企業が過去には多かったのですが、時代の急速な変化に対応する為、保守契約の期限切れを前に「システムの操作性を改善したい」「複雑になり過ぎてしまったシステム構成を再設計し、シンプルなシステム構成にし、管理性を向上させたい」「システムのランニングコストを削減したい」「システムの応答が遅く、度々通信の遅延が発生する」といった課題や問題があがり、システムリプレースを検討する企業が昨今増えています。

システムのユーザ側からの課題や問題点の解決を目的にしたシステムリプレースの場合は、より慎重に課題や問題点について明確化することが重要になります。

その他、システムリプレースを行う上で重要なポイントがいくつかありますが、企業毎またはシステム毎に個々に課題や問題点がありますので、システムプレースをお考えでしたら、お気軽にAPPSWINGBYまでご相談ください。

まとめ

今回は、システムリプレースについて確認すべき重要なポイントと注意点について解説しました。システムリプレースを成功させる為には、考慮すべきポイントと綿密な計画が必要になります。

APPSWINGBYでは、システムリプレースを実施する為に必要な現状調査からリプレース計画の立案、新システムの開発・構築までワンストップでご対応しています。

お気軽にご相談ください。

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