分散データベースとは
分散データベースとは、複数の物理的に離れた場所にデータを分散して保存・管理するデータベースシステムのことです。従来の一つの場所に全てのデータを保存する集中型データベースとは異なり、データの可用性、耐障害性、パフォーマンスなどを向上させることができます。
分散データベースの特徴
- データの分散: データを複数のノード(サーバーやコンピュータ)に分散して保存します。
- 地理的分散: ノードは、地理的に離れた場所に配置されることもあります。これにより、災害や障害発生時のリスクを分散できます。
- スケーラビリティ: ノードを追加することで、システム全体の容量や処理能力を容易に拡張できます。
- 可用性: 一部のノードに障害が発生しても、他のノードからデータにアクセスできるため、システム全体の可用性を高めることができます。
- パフォーマンス: データへのアクセスを地理的に近いノードから行うことで、応答速度を向上させることができます。
分散データベースの種類
- レプリケーション型: 複数のノードに同じデータを複製して保存します。データの読み込み性能を向上させることができますが、データの更新には同期処理が必要となります。
- シャーディング型: データを特定のキーに基づいて分割し、異なるノードに保存します。大規模なデータセットを効率的に管理できますが、データの分割方法やクエリ処理が複雑になる場合があります。
- マルチマスター型: 複数のノードが書き込み可能であり、データの更新を各ノードで並行して行うことができます。高い可用性と書き込み性能を実現できますが、データの競合解決などの課題があります。
分散データベースのメリット
- 高可用性: 一部のノードに障害が発生しても、システム全体が停止することはありません。
- スケーラビリティ: ノードを追加することで、システムの容量や処理能力を容易に拡張できます。
- パフォーマンス: データへのアクセスを地理的に近いノードから行うことで、応答速度を向上させることができます。
- 耐障害性: 災害や障害発生時のリスクを分散できます。
分散データベースは、大規模なデータや高い可用性・スケーラビリティが求められるシステムにおいて、有効な選択肢となります。ただし、複雑性やデータ整合性などの課題もあるため、導入前に十分な検討が必要です。
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