AIの実践的な活用法 データの重要性とマネジメント – ビジネスデータの収集、整理、分析方法

Practical ways to use AI
Practical ways to use AI

ビジネスにおいて人工知能(AI)を活用する上で、データは重要な要素となります。今回は、「AIの実践的な活用法 データの重要性とマネジメント – ビジネスデータの収集、整理、分析方法」と題して、AIを活用する上でのデータの重要性と具体的なビジネスデータの収集、整理、分析方法について解説します。

データの重要性を理解する

近年、AI(人工知能)の技術は急速に進化し、さまざまな分野で革新的な解決策を提供しています。しかし、AI(生成AIを含む)を実践的に活用し、その潜在能力を最大限に引き出すには、データの重要性を理解し、適切に活用することが不可欠です。

AIシステムは、データに基づいてパターンを発見し、意思決定を行います。そのため、信頼性の高いデータがなければ、AIが適切な結論を導くことはできません。品質の高いデータを収集し、整理することが重要です。

品質の高いデータを収集する為には、決定の根拠となる信頼性の高い情報源となるデータを収集することが何より重要になります。

AIモデルは、データを用いて学習し、その性能を向上させますので、十分な量の多様なデータがなければモデルは適切に一般化されず未知のデータに対して効果的な予測を行うことができないことを念頭において、質の高いデータを収集しなければなりません。

データには、ビジネス上の課題や機会が含まれている。

データには、ビジネス上の課題や機会が含まれています。適切に収集・分析されたデータは、企業が市場動向や顧客のニーズを理解し、問題を早期に発見して解決するのに役立ちます。AIを活用したシステムでは、AIがデータから洞察を引き出し、ビジネス上の課題を解決するための戦略的な方向性や解決案を提供することが可能になります。

データを活用する上でのポイント

データを活用する上でのポイント
データを活用する上でのポイント

データの品質を確保する

データの品質は、AIシステムの性能に直接影響します。AI開発プロジェクトにおいて、信頼性の高いデータの収集、AIに投入する前段階でのデータの適切な整理、保存、できるだけ最新のデータをAIに学習させる為のデータの更新を迅速かつ効果的に行うことが重要です。

データの品質を維持するために、適切なデータ管理プロセスと品質管理ツールを導入することも、品質の高いAIシステムを開発する上でプラスの影響を与えてくれますので、可能であれば適切なデータ管理プロセスと品質管理ツールを導入されることをお勧めしています。

データの多様性を確保する

データの多様性は、AIモデルの汎化性能を向上させます。さまざまなソースからデータを収集し、異なる観点からデータを分析することで、より包括的な洞察が得られます。データの多様性は、モデルのロバスト性を向上させ、未知の状況に対処する能力を高めます

ロバスト性とは

ロバスト性(英:robust)とは、直訳すると頑強/堅牢/頑強性/強靭性という意味を持つ言葉です。様々な外部の影響によって影響されにくい性質といった意味を持つロバスト性ですが、物理的な強さを表す場合やシステムの堅牢性を表す場合など広い意味合いを持つ言葉でもあります。

ここでのロバスト性とは、例えば、AIが複数の回答を考慮する場合、ある偏りのあるデータを元に回答を導き出した場合、回答の選択肢や幅が小さくなってしまう可能性がでてきます。データを多様化することでAIが様々な選択肢の中から最適な答えを選択し、品質の高い回答を導きだせるようにするといった意味で使われています。

データセキュリティの確保

データセキュリティは、データを適切に保護し、機密情報や個人情報の漏洩を防ぐための重要な要素です。AIを活用しシステム開発を進める上でも、データの収集、転送、保存、および処理の際には、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠です。

AI学習データの機密性確保のためのセキュリティ対策

AI学習データの機密性を確保するためには、多層的なセキュリティ対策を講じることが重要です。以下に具体的な対策手法をいくつか紹介します。

アクセス制御

  • 認証と認可: データへのアクセスは、適切な権限を持つユーザーに限定し、認証と認可の仕組みを導入する。
  • アクセスログ: データへのアクセス履歴を記録し、不正アクセスの早期発見に役立てる。

暗号化

  • 保存データの暗号化: データベースやストレージに保存されるデータを暗号化し、不正アクセスによるデータ漏洩を防ぐ。
  • 通信データの暗号化: データ転送時にはSSL/TLSなどの暗号化通信プロトコルを使用し、データの盗聴や改ざんを防ぐ。

匿名化/仮名化

  • 個人情報の匿名化: 個人を特定できないよう、個人情報を削除またはマスキングする。
  • データの仮名化: 個人情報と紐付けられたIDを別のIDに置き換えることで、個人を特定できないようにする。

データ分割/分散

  • データ分割: データを複数の断片に分割し、それぞれ異なる場所に保管することで、単一の漏洩による被害を最小限に抑える。
  • データ分散: データを複数のサーバーに分散保管することで、障害発生時のデータ損失リスクを低減する。

機械学習技術の活用

  • 差分プライバシー: ノイズを付加することで、個々のデータのプライバシーを保護しながら、統計的な分析を可能にする技術。
  • 敵対的生成ネットワーク(GAN): 偽のデータを生成することで、実際のデータのプライバシーを保護する技術。

継続的なデータ分析と改善

データの価値を最大限に引き出すためには、継続的なデータ分析と改善が必要です。ビジネス環境や市場動向の変化に応じて、データ分析の手法やモデルを適時に改善し、最新の情報を常に取り入れ続けることが重要です。

データは静的なものという誤解をされている方がいらっしゃいますが、データは静的なものではなく、常に変化しています。市場トレンド、顧客行動、競合状況など、ビジネスを取り巻く環境は刻一刻と変化しており、それに伴いデータも変動します。一度分析したデータが、その後も常に正しいとは限りません。

継続的なデータ分析と改善を行うことで、以下のメリットが得られます。

  • 最新の情報に基づいた意思決定: 常に最新のデータに基づいて意思決定を行うことで、ビジネスチャンスを逃さず、リスクを最小限に抑えることができます。
  • 問題点の早期発見と改善: データ分析を通じて問題点を早期に発見し、迅速に改善策を講じることで、ビジネスの損失を防ぐことができます。
  • 効率的なリソース配分: データ分析結果に基づいて、効果的な施策にリソースを集中投下することで、ROI(投資対効果)を最大化できます。
  • 競争優位性の獲得: データ分析によって得られた知見を活かし、競合他社との差別化を図ることで、競争優位性を獲得できます。

まとめ

データは、現代のビジネスにおいて欠かせない資産です。しかし、その価値を最大限に引き出すためには、継続的なデータ分析と改善が不可欠です。本記事で紹介したプロセスや実践方法を参考に、ぜひ自社のデータ分析体制を見直し、データドリブンな経営を実現してください。

この記事を書いた人

株式会社APPSWINGBY

株式会社APPSWINGBY マーケティング

APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。

ご支援業種

情報・通信、医療、製造、金融(銀行・証券・保険・決済)、メディア、流通・EC・運輸 など多数

監修

APPSWINGBY CTO川嶋秀一

株式会社APPSWINGBY
CTO 川嶋秀一

動画系スタートアップ、東証プライム R&D部門を経験した後に2019年5月に株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTOに就任。
Webシステム開発からアプリ開発、AI、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトを担当。C,C++,C#,JavaScript,TypeScript,Go,Python,PHP,Vue.js,React,Angular,Flutter,Ember,Backboneを中心に開発。お気に入りはGo。