JSON-LDとは?AIフレンドリーネスを実現する

JSON-LDとは?AIフレンドリーネスを実現する

「リファクタリング・ディフェンス戦略 ~AIフレンドリーネスの3要素」の中で、AIフレンドリーネスを実現する手段のひとつとして、”JSON-LD”についてご紹介しました。

JSON-LDですが、多くの方がよく知らない上に、知名度も低いテクノロジーですので、今回はJSON-LDとは?と題して、JSON-LDの基礎から可能であれば応用までご紹介していこうと思います。

では、さっそくはじめていきましょう!

JSON-LDとは

JSON-LD(JSON for Linking Data)は、Webページに構造化データを埋め込むための形式です。JSONの構文を使いながら、データに意味(セマンティクス)を持たせることができます。

基本的な仕組み

JSON-LDの最も重要な概念は「コンテキスト」です。@contextを使って、データの各要素が何を意味するのかを定義します。

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Person",
  "name": "田中太郎",
  "jobTitle": "ソフトウェアエンジニア"
}

このコードでは、Schema.orgの語彙を使って「人物」を表現しています。

主要な要素

@context データの意味を定義する辞書のようなものです。URLを指定することで、標準的な語彙を参照できます。

@type データの種類を指定します(Person、Organization、Productなど)。

@id データに一意の識別子(URI)を付与します。

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Article",
  "@id": "https://example.com/articles/123",
  "headline": "JSON-LDの使い方",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "山田花子"
  }
}

実践的な使用例

レストランの情報

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Restaurant",
  "name": "東京レストラン",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "streetAddress": "渋谷1-2-3",
    "addressLocality": "東京",
    "postalCode": "150-0002"
  },
  "telephone": "+81-3-1234-5678",
  "servesCuisine": "日本料理",
  "priceRange": "¥¥"
}

商品の情報

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Product",
  "name": "ワイヤレスヘッドホン",
  "image": "https://example.com/headphone.jpg",
  "description": "高音質Bluetoothヘッドホン",
  "offers": {
    "@type": "Offer",
    "price": "15000",
    "priceCurrency": "JPY",
    "availability": "https://schema.org/InStock"
  }
}

HTMLへの埋め込み方

JSON-LDは、HTMLの<script>タグ内に記述します。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "WebPage",
  "name": "サービス紹介ページ"
}
</script>

JSON-LDを使うメリット

JSON-LDを使うことで、検索エンジンがページの内容をより正確に理解できるようになります。JSON-LDを使うメリットはまさにこの一点に尽きるのですが、これにより、Googleの検索結果にリッチスニペット(星評価、価格、画像など)が表示される可能性が高まります。

また、ちょっとしたメリットになりますが、JSONの構文ですので、開発者にとって読みやすく、既存のツールを使って扱いやすいという利点もあったりします。

Schema.orgとの関係

多くの場合、JSON-LDではSchema.orgが定義する語彙を使用します。Schema.orgは、Google、Microsoft、Yahoo、Yandexなどが共同で運営する、構造化データの標準語彙です。

GoogleのAI Overview(AIモード)による流入減少問題

現状の深刻さ

某調査を見てみると、GoogleのAI Overview(AIモード)が表示された検索結果ではクリック率が34%から46%減少していると報告されています。

一部の業界では最大70%のトラフィック減少が報告されており、2024年にはGoogle検索の1000回中わずか360回しか実際のWebサイトにつながらなかったという深刻な状況まで引き起こしています。

JSON-LDを活用したAI対策

「ゼロクリック検索の台頭」と呼ばれているAI時代ですが、数少ないAI対策の方法として、期待されている”JSON-LD”。

では、どのようにJSON-LDを使った対策を実施していけばいいのか具体的に見ていきましょう…

APPSWINGBYは、最先端の技術の活用と、お客様のビジネスに最適な形で実装する専門知識を有しております。AI開発から既存の業務システムへの統合などの他、リファクタリング、リアーキテクチャ、DevOps環境の構築、ハイブリッドクラウド環境の構築、システムアーキテクチャの再設計からソースコードに潜むセキュリティ脆弱性の改修の他、テクノロジーコンサルティングサービスなど提供しています。

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この記事を書いた人
株式会社APPSWINGBY
株式会社APPSWINGBY マーケティング

APPSWINGBY(アップスイングバイ)は、アプリケーション開発事業を通して、お客様のビジネスの加速に貢献することを目指すITソリューションを提供する会社です。

ご支援業種

情報・通信、医療、製造、金融(銀行・証券・保険・決済)、メディア、流通・EC・運輸 など多数

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監修
APPSWINGBY CTO川嶋秀一
株式会社APPSWINGBY  CTO 川嶋秀一

動画系スタートアップや東証プライム上場企業のR&D部門を経て、2019年5月より株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTO。
Webシステム開発からアプリ開発、AI導入、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトまで幅広く携わる。
C, C++, C#, JavaScript, TypeScript, Go, Python, PHP, Java などに精通し、Vue.js, React, Angular, Flutterを活用した開発経験を持つ。
特にGoのシンプルさと高パフォーマンスを好み、マイクロサービス開発やリファクタリングに強みを持つ。
「レガシーと最新技術の橋渡し」をテーマに、エンジニアリングを通じて事業の成長を支えることに情熱を注いでいる。

APPSWINGBY CTO川嶋秀一
株式会社APPSWINGBY  CTO 川嶋秀一

動画系スタートアップや東証プライム上場企業のR&D部門を経て、2019年5月より株式会社APPSWINGBY 取締役兼CTO。
Webシステム開発からアプリ開発、AI導入、リアーキテクチャ、リファクタリングプロジェクトまで幅広く携わる。
C, C++, C#, JavaScript, TypeScript, Go, Python, PHP, Java などに精通し、Vue.js, React, Angular, Flutterを活用した開発経験を持つ。
特にGoのシンプルさと高パフォーマンスを好み、マイクロサービス開発やリファクタリングに強みを持つ。
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